2018年9月13日(木)
沖縄知事選 きょう告示
デニー候補“新基地必ず阻止”
“翁長さんの遺志を”訴えに共感
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名護市辺野古の米軍新基地建設を最大争点とする沖縄県知事選がきょう13日、告示の日を迎えました(30日投開票)。新基地に断固反対を貫いた翁長雄志知事の遺志を継ぐ「オール沖縄」の玉城デニー氏と、新基地推進の安倍政権が全面支援する佐喜真淳氏=自民、公明、維新推薦=との事実上の一騎打ちです。大激戦の様相の中、「オール沖縄」の大同団結で勝利をめざすデニー氏は12日、豊見城(とみぐすく)市、那覇市などで力強く訴えました。
デニー氏は「あらゆる手法を駆使して、辺野古新基地は造らせない」との立場を明確にし、普天間基地の早期返還や日米地位協定の抜本改定、基地と引き換えでない沖縄振興などの実現を強調。これに対し佐喜真氏の陣営は、街頭や討論会では新基地への立場を語らず争点隠しに徹しながら、水面下で国家権力を総動員した組織戦を先行させ、県政奪還に必死となっています。
デニー氏は豊見城市で、10月の同市長選で「オール沖縄」の新人候補として出馬する山川ひとし氏らとともに街頭演説。歩行者や車から声援が相次ぎました。
デニー氏は、地域振興に関して「わけても子どもの貧困は深刻だ」と強調。「子どもたちが健やかに伸びる将来をつくるため、子育て世代の包括支援センターを全市町村に設置する」「県民の誰一人として取り残さない優しい沖縄をつくっていきたい」と述べ、拍手と指笛が飛び交いました。
山川氏は「豊見城市からも、翁長知事の思いを受け止め誠実でぶれない政治へと歩んでいこう」と述べました。孫を連れて演説を聞いていた女性(60)=自営業=は「翁長さんの遺志を継ぐと決意したデニーさんに、自分も応えたい」と話しました。
那覇市では女性総決起集会が開かれ、万雷の拍手で迎えられたデニー候補は「子ども、女性、若い世代が未来に向かって育んでいる命と時間を未来まで受け渡していこう。一人も取り残さず、見捨てない。全ての人が輝く未来を一緒につくっていきましょう」と訴えました。
保育や教育、医療、企業、学生など各層の女性が2分間スピーチで思いをつなぎました。働きながら勉強しているというシングルマザーは、自民・公明推薦の相手候補が“女性の質の向上”と発言したことにふれ「質とは物に使う言葉。デニーさんは女性を物扱いせず尊重し、多様性を重視した社会をつくってくれる。デニーさんしかいないと確信した」と述べました。