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2018年8月5日(日)

障害者差別なき社会に

全障研全国大会に2000人

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(写真)全障研52回全国大会で、川越いもの子作業所の仲間たちが構成劇を演じました=4日、埼玉県川越市

 「要求でつながり、差別や排除のない、平和な社会をめざし、だれもがいのちかがやく未来へ」―。全国障害者問題研究会(全国委員長・荒川智茨城大学教授)の第52回全国大会が4日、埼玉県川越市で始まり、約2000人が参加しました。5日まで。

 荒川委員長はあいさつで、優生保護法下での強制不妊手術の問題をはじめとする障害者の人権保障にかかわる諸問題にふれ、「障害者運動がますます重要となっている」と指摘。今大会で学び、運動に役立てようと呼びかけました。

 障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会の新井たかね副会長が記念講演。重度心身障害のある娘、育代さん(46)との歩みの中で人間としての尊厳、人権を重んじる人たちと出会ったことで、自身の中にあった優生思想的な考え方を一歩ずつ克服し、「人間としてよりよく生きる価値観を学んできた」と語りました。

 「川越いもの子作業所」で働く障害のある仲間らが構成劇「川越ここがわたしの街」を好演。仲間と働く楽しさやお互いの気持ちを分かり合う大切さを訴え、「重度障害のある人の居場所づくりが必要です」と表現しました。

 常任全国委員の石田誠さんが基調報告し、「日本国憲法に込められた平和と民主主義と人権の理念を実現していく努力のうちに、すべての人々の発達保障への道を切りひらいていきたい」と述べました。

 国連・障害者権利条約をめぐる動向を薗部英夫副委員長が報告。「条約の最大のポイントはインクルージョン、つまり排除しないということ」だと述べ、日本国内の現状を条約の求めるものにしていくためにも障害者団体として「パラレルレポート」(民間報告)づくりが重要だと強調しました。


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