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2018年7月22日(日)

北朝鮮非核化

米国務長官“交渉は前進”

安保理 「実現まで制裁維持で結束」

 【ワシントン=池田晋】北朝鮮との非核化交渉を率いるポンペオ米国務長官は20日、ニューヨークを訪れ、国連安全保障理事会の理事国に対して交渉の進捗(しんちょく)状況を報告しました。ポンペオ氏は会合後の記者会見で、「トランプ大統領は北朝鮮の非核化について楽観的だ。前進している」と指摘。その上で、非核化の実現には国際社会が北朝鮮に対する制裁を維持することが重要だと訴え、安保理理事国はその点で「結束している」と述べました。


 6月の米朝首脳会談が行われて以降、会談の直接の当事者が安保理に報告するのは、今回が初めて。会合に先立ち、ポンペオ氏は韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と会談し、両国の連携を確認しました。また会合には日本からも別所浩郎国連大使が出席しました。

 ポンペオ氏は、「トランプ政権の願いは、北朝鮮がのけ者ではなく友人として国連にいるようになることだ」と強調。「前途は容易ではない。時間がかかるが、われわれ全てにとって、より安全な世界、北朝鮮にとってより明るい未来となることが米国の目的だ」と語りました。

 また今年5月30日の時点で、「瀬取り」と呼ばれる海上の船舶間での石油精製品の積み替えによる安保理制裁違反が少なくとも89件あったとし、「違法な船舶間の移し替えを止める責任」が全理事国にあると指摘。北朝鮮の完全で最終的、検証された非核化の実現のためには、「厳格な制裁の履行が決定的だ」と強調しました。

 同席したヘイリー米国連大使は「瀬取り」の横行を受け、北朝鮮に対する追加の石油精製品の輸出を停止するよう国連に求めたものの、19日に「中国とロシアがこれを妨害した」と批判。制裁を緩和しないようけん制しました。

 ポンペオ氏は、国連のグテレス事務総長とも会談し、北朝鮮問題などをめぐり意見交換しました。


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