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2018年7月21日(土)

秋田の陸上イージス

風力発電に影響も

防衛省否定せず

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(写真)イージス・アショアの配備が狙われる陸上自衛隊新屋演習場(写真奥)の周辺に立つ風力発電の風車=秋田市

 防衛省は19日、陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」配備候補地となっている陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)がある秋田県からの質問(6月22日付)に回答しました。

 同演習場周辺に林立する風力発電用の風車がレーダーに与える影響について、防衛省は「風力発電機が設置されている現状でも運用できる可能性が高い」とした上で、老朽化した風車の更新に伴う大型化の影響については「今後の電波環境調査等により、分析を行っていきたい」と述べ、影響を否定しませんでした。

 イージス・アショアの配備が進められているポーランドのレジコボ基地に隣接するスウプスク市では、基地から4キロ圏内で新たな風車の建設が禁止され、大きな経済損失を受けています。秋田県によれば、新屋演習場周辺の風車はすべて民間企業が運営しており、少なくとも3基が演習場に接しています。

 また、防衛省は「飛行制限区域」の設定もありうるとの見解を示しました。京都府京丹後市に配備された米軍Xバンドレーダー周辺には半径6キロの半円と高度6000メートルの飛行制限区域が設定され、ドクターヘリの到着が遅れたという問題が発生しています。

 イージス・アショア配備に伴う人員は「200名程度」との見通しを示しました。

 もう一つの配備候補地であるむつみ演習場(萩市)がある山口県も質問を提出しています。米朝首脳会談を受けての朝鮮半島情勢の緩和により、北朝鮮の弾道ミサイル迎撃を想定したイージス・アショア配備への疑問の声が両県で急速に広がっています。


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