2018年7月5日(木)
受動喫煙対策は不十分
健康増進法改定案 武田議員が質問
参院本会議
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受動喫煙対策の強化を盛り込んだ健康増進法改定案が4日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の武田良介議員が質問に立ち、対策は不十分だとして、さらなる規制強化を求めました。
武田氏は、受動喫煙による死亡者は年間1万5千人に上ると指摘。日本も批准している世界保健機関(WHO)のたばこ規制枠組条約第8条(たばこの煙にさらされることからの保護)の実施のためのガイドラインでは、換気での受動喫煙防止は不十分としているのに、法案では喫煙室の設置を認めたため、対策は「屋内全面禁煙から程遠い」と批判。国際基準に合う対策を求めました。
法案では、学校や病院でも屋外に喫煙所を設置できます。資本金5千万円以下で客席面積100平方メートル以下の飲食店は直ちに喫煙室を設けなくてもよいとの経過措置もあります。武田氏は、既存施設の55%は禁煙の適用除外になるとして「面積や資本規模で区別せず、全面禁煙とすべき」だと主張しました。
また、国会や司法機関も屋内禁煙とすること▽路上喫煙の規制も検討すること▽煙の少ない加熱式たばこも通常のたばこ同様規制することを要求。五輪では2008年以降、会場やレストランが全面禁煙となっていることを挙げ、東京五輪に向け「たばこのないオリンピック」を実現するよう求めました。
加藤勝信厚生労働相は、飲食店の全面禁煙は「事業継続に影響を与える」として拒否、屋外喫煙については自治体に分煙施設の設置など配慮を求めると答えました。