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2018年7月4日(水)

原水爆禁止2018年世界大会の特徴・魅力

核兵器なき世界へ大きな歴史的好機

原水爆禁止日本協議会(日本原水協)事務局長 安井正和さんに聞く

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 原水爆禁止2018年世界大会(8月2~9日、広島、長崎)が迫ってきました。ことしの世界大会の特徴と魅力について、世界大会の事務局団体、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の安井正和事務局長に聞きました。

 ことしの世界大会は、核兵器禁止条約の成立と南北・米朝首脳会談の開催という、人類史に刻まれる画期的な出来事が重なるなかで、「核兵器のない世界」と、非核平和の北東アジアと日本の実現にとって、大きな歴史的チャンスのもとで開かれます。

朝鮮半島での非核化で変化

 4月27日、板門店で大韓民国(韓国)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の南北首脳会談が、6月12日には歴史上はじめてとなる米朝首脳会談が開催され、朝鮮半島の非核化の実現と朝鮮戦争の終結、恒久的な平和構築の目標が合意されました。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「いま朝鮮半島では歴史的な大転換が起こっている」とし、韓国と北朝鮮、米国による「戦争と敵対の暗い時代は過去のものとなり、平和と協力の時代にすすんでいる」(6月21日、ロシア下院演説)と強調しました。

 日本原水協は、南北会談と米朝会談における、朝鮮半島の非核と北東アジアの平和体制構築にむけた歴史的合意を心から歓迎するものです。

 重要なことは、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和体制の構築、平和のプロセスを実らせるために関係各国と国際社会の協力・協調、なによりも北東アジアをはじめ世界諸国民の世論と運動を前進させることです。

 朝鮮半島をめぐる情勢の画期的な動きは、国民世論に大きな変化をつくりだしています。世界大会に向けて取り組まれている国民平和大行進では、沿道の声援とともに自治体関係者から歓迎の声が多数寄せられています。日本政府の姿勢に対して「今のままでは世界から取り残される」と批判の声もあがりました。日本政府に核兵器禁止条約への調印・批准を求める意見書の採択も、南北首脳会談以後、35自治体増えて282議会に広がっています。

 ことしの世界大会は、北東アジア・日本の被爆地広島・長崎で開催する大会として、「平和のプロセス」を前進させる市民社会の運動の共同と連帯を築きます。世界大会には韓国から例年を上回る市民団体代表・個人(研究者・国会議員・青年)が参加します。大会の8月5日には、「非核平和の朝鮮半島とアジア―日本の役割」をテーマに米国、日本、韓国の代表によるパネル討論会(特別集会)を開きます。

逆流のりこえ展望指し示す

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(写真)昨年の原水爆禁止世界大会=2017年8月6日、広島市中区

 昨年7月、人類史上はじめて核兵器を明文上も違法化する核兵器禁止条約が国連で採択されました。世界は核兵器廃絶に向けて、画期的な一歩を踏み出しました。いま多くの国が禁止条約の早期発効をめざして努力し、これまでに59カ国が署名し、10カ国が批准しています。

 一方、核保有国らは、この動きに危機感を募らせ、妨害を強めています。それは、禁止条約が採択されたことで、条約を拒んでも政治的・道義的制約を受けるからです。

 5月にジュネーブで開かれた2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議第2回準備委員会は、核兵器禁止条約の発効をめぐるせめぎ合いの場となりました。

 会議で核保有国は、「現在の安全保障環境のもとでは、核抑止力は必要」「核軍縮をすすめるための条件づくりが先」との主張を繰り返し、米国政府は「核態勢見直し」(NPR)のサイドイベントを開催し、「いま軍縮すると世界はより危険となる」とまで主張しました。「核兵器のない世界」へと前進するためには、こうした逆流を打ち破らねばなりません。

 ことしの世界大会は、核兵器禁止条約を生み出した、被爆者をはじめとする市民社会と、国連、諸国政府の共同をいっそう発展させ、その力で逆流を打ち破り、「核兵器のない世界」を切り開く展望を示します。核兵器禁止条約をリードしたアイルランド、オーストリア、キューバ、ベネズエラ、メキシコの政府代表の参加が決まるなど、大会への期待が大きくひろがっています。

 また大会は、2020年までに世界数億の「ヒバクシャ国際署名」を実現する世界的行動を発展させる重要な意義をもっています。6月に開かれた日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の総会は、「ヒバクシャ国際署名」の国民過半数をめざす方針を決めました。被爆者を先頭に被爆国日本で署名運動の大飛躍をおこしましょう。

「核の傘」離脱条約参加求め

 ことしの世界大会は、「核の傘」から離脱し、核兵器禁止条約に参加する政府の実現へ、国民的共同を築く歴史的な意義をもっています。

 日本政府は、唯一の被爆国でありながら、核兵器禁止条約に背を向け続け、被爆者・国民を裏切り続けています。核兵器廃絶の目標は同じだが「アプローチが違う」と言っていますが、それはごまかしにすぎません。

 根底には、日米軍事同盟のもとで、自国の安全を米国の核兵器(使用)に頼る「核の傘」政策があります。

 安倍政権は、安保法制や沖縄・辺野古への米軍新基地建設、軍備増強、憲法9条の改定などの最大の理由に、北朝鮮による弾道ミサイル発射と核実験による「安全保障環境の悪化」をあげてきました。しかし、米朝首脳会談で始まった、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和体制構築のプロセスによって、これらの「根拠」はすべて失われます。

 世界大会では、核兵器禁止条約に参加する政府の実現へ、市民と野党の共闘を発展させるために、核兵器禁止条約を支持する野党の代表(8月6日)と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の代表が連帯あいさつ(8月4日)します。また、オール沖縄と連帯する大会として、沖縄代表の特別発言と特別集会を予定しています。

前回を上回る代表の参加を

 最後に、世界大会の歴史的意義にふさわしく、前大会を大きく上回る代表参加で成功させるために、これまでの枠をこえて、核兵器廃絶、朝鮮半島の非核化と非核平和のアジアと日本の実現を願うすべての団体、個人のみなさんに、世界大会を知らせ、大会参加を働きかけいただくようお願いします。


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