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2018年7月4日(水)

オスプレイ秘密訓練

首都圏上空 やりたい放題

事前通告なし 目的地も不明

写真

(写真)横田基地上空で旋回飛行するCV22オスプレイ=2日(羽村平和委員会提供)

 米空軍の特殊作戦機CV22オスプレイが2日、東京都、埼玉県内の市街地上空を飛行し、住宅地の真ん中にある米軍施設で離着陸訓練を行いました。「やりたい放題だ」「正直、怖い」…。この日、インターネットのSNS上には、CV22オスプレイの目撃情報があふれました。

 このほど、首都圏での本格的な訓練を開始したとみられるCV22。米軍側からは何の情報も公開されない隠密訓練に、住民から不安の声、抗議の声が上がっています。

 CV22は6月28、29の両日、周辺自治体への事前通告なしに、神奈川県の米軍厚木基地(綾瀬、大和両市)と東京都の米軍横田基地(福生市など東京都多摩地域5市1町)で、初めての離着陸や飛行訓練を行いました。29日には、東京都町田市などでも、その飛行が目撃されています。

 厚木基地周辺自治体への防衛省・南関東防衛局からの情報提供は事後にあっただけ。しかも機種は「不明」というものでした。

 東京都福生市によると、23日までは、横田基地第374空輸航空団広報部から「CV22オスプレイ4機が横田飛行場に着陸した」と情報提供がありました。

 ところが、オスプレイが訓練を開始した28日以降は、米側からは飛行に関して「運用に関することであり回答できない」との説明があっただけです。特殊作戦を主任務とするCV22だけに行動は秘匿されているものと考えられます。

 東京都の担当者は3日、本紙の取材に対し「北関東防衛局から、2日午後5時50、53分に、CV22オスプレイが1機ずつ横田基地を離陸したとの情報があった。どこに向かったか、どこに着陸したかの情報はない」と答えました。

 2日夕、横田基地を離陸したCV22は、東京都清瀬市、埼玉県新座市にまたがる米軍大和田通信所と、同県所沢市の米軍所沢通信基地に飛来しました。

 両施設へのCV22の飛来は初めて。ここでも米軍や防衛省からの事前の通告はありませんでした。

 大和田通信所、所沢通信基地はいずれも、その周辺に住宅地が密集し、保育園や学校、公園などの公共施設が複数存在します。CV22は、その大和田、所沢の両施設で、離着陸を行いました。

 米軍は、CV22の横田基地周辺で離着陸、物料投下、人員降下、編隊飛行、夜間飛行などの訓練を実施すると説明しています。さらに米軍は、現在配備されている航空機が使用する飛行経路を使用するとしています。

 すでに首都圏と周辺地域上空には、C130輸送機の低空飛行訓練ルートの存在が明らかになっています。

好き勝手 許されない

 埼玉県平和委員会二橋元長事務局長のコメント 空軍のCV22オスプレイは、4月の横浜への陸揚げ以来、すべて事後報告で、いつ来るのか、いつ飛ぶのか、どこで何をしているのかも秘密です。

 日本政府は「米軍の運用にかかわるので差し控える」といって明らかにせず、国民の方を向いていません。

 隠密行動を旨とする特殊作戦機だから、国民に知らせずに全国で好き勝手に危険な飛行することが起こります。横田基地配備計画は撤回・中止するしかありません。


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