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2018年7月1日(日)

きょうの潮流

 きょうから7月。西日本では記録的な大雨が続いていますが暑さ厳しい関東地方は最速の梅雨明け。長い夏の始まりなのでしょうか▼今月は列島各地の球場で熱戦がくりひろげられます。甲子園にむけた地方大会。今年の全国高校野球選手権は100回の記念大会で、代表枠も拡大されて56校に。それを4千近いチームが争います▼夏の風物詩ともいえる高校野球。全国大会は1915年に代表10校によって大阪・豊中球場で開かれました。戦争による中断があったものの、終戦の翌年に再開。白球を追う若者たちの姿は戦後の自由を象徴する風景となりました▼日本古来の武道とは異なるチームスポーツのおもしろさや楽しさ。それだけではなく、力を合わせて何かを成し遂げる尊さ、人間の多様な能力や一人ひとりの個性の尊重という点でも貴重な学びの場に▼戦後の少年漫画でも野球をテーマにしたものは多い。およそ半世紀に及ぶシリーズの完結が話題になっている水島新司さんの「ドカベン」もそのひとつ。「巨人の星」をはじめスポ根ものがはやるなか山田太郎、葉っぱの岩鬼、秘打の殿馬、小さな巨人・里中など選手の持ち味を前面に出した作品は新鮮でした▼女性のプロ野球選手、水原勇気の登場。50歳を超えても活躍する強打者を描いた「あぶさん」…。個性きらめく水島漫画は野球への愛情とともに先見性も感じさせました。集団のなかで輝く個人、束縛や管理よりもっと自由を。それが野球なんだ、というメッセージを込めて。


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