しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月8日(金)

放送規制改革 慎重に

政治的公平性などで懸念 山下議員指摘

参院総務委

写真

(写真)質問する山下芳生議員=7日、参院総務委

 日本共産党の山下芳生議員は7日の参院総務委員会で、規制改革推進会議の第3次答申について「放送事業に大きな影響を及ぼす内容が含まれている」として質問しました。

 山下氏は、答申の「放送を巡る規制改革」でうたっている「通信と放送のさらなる融合」は、「通信と放送の相互乗り入れ」のことで、「新たなビジネスモデルを構築」など、「ビジネス」「事業」の視点から論じられていることが特徴だとのべました。

 そのうえで、「相互乗り入れ」になれば、放送では、放送法1条の「放送による表現の自由の確保」や、4条の「政治的公平性」などの大事な観点、基準があいまいにされ、通信、インターネットでは、「放送のような規制をかけるのは時期尚早」という心配の声があることを紹介。「慎重な検討が必要だ」と野田聖子総務相の認識をただしました。

 野田総務相は、放送の役割について「国民がきちんと判断できるよう正確な情報を提供していくことが大事だ」と答弁。「ハード(放送設備)とソフト(番組制作)の分離」については、「関係者の意見を丁寧に聞きながら進めていきたい」とのべました。

 山下氏は、NHKが前のめりになっている放送番組をネットで同時配信することについて、受信契約していない若者など恩恵にあずかれない人が想定されていることにふれ、「基本情報を誰でも入手できるのが公共放送の役割だ」と質問。NHKの上田良一会長は、「広く情報を届ける観点が必要。さまざまな意見を聞きながら検討していきたい」と答えました。


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