しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月6日(水)

きょうの潮流

 ニューヨークで「NOニュークス ようこそ自然エネ」と日本語で書かれた缶バッジをつけた人と出会うとは思いませんでした▼米国の平和団体「ピースアクション」NY州会長、ジム・アンダーソンさんです。昨年の原水爆禁止世界大会の海外代表でした。「いろんな運動をしている人とコネクションができたのがうれしい」と振り返りました▼どこの国出身か「ルーツはわからない」アフリカ系黒人です。非暴力の公民権運動の指導者・キング牧師が暗殺された2週間後、“アメリカ人に認められたい”と海兵隊に志願しました。そこで見た戦争の現実が反戦活動の原点です。この国が海外でしている汚いこと、まちがった政策を正していかないといけないと▼退役軍人といえば“国のためによくやってくれた”とたたえる人にたいして、こう訴えます。「米国内で通じる正義でなく、国際的社会正義が必要だ」▼世界大会で長崎まで行ったので沖縄にも行きたかったとジム氏。「辺野古新基地建設は反対です。アメリカ軍が海外に行くと地元の人を人でなく物として扱う」と告発します▼長崎の被爆者・谷口稜曄(すみてる)氏に触れ「報復ではなく、核がいかに非人道的で無くすべきものか。世界の人に知らせてくれた。彼を知ってから、もう運動から引き返せない」。平和活動と核廃絶運動の国際的な響き合いです。涙を流し今も胸に刻むキング牧師の言葉を教えてくれました。「どんな困難があっても“約束の地”に行けるのだ。歩みを止めてはいけない」


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