しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月2日(土)

参院改革協 自民が選挙制度改定案提示

井上氏、唐突な提案を批判

 参院の組織や運営の改革について調査・検討する参院改革協議会が1日開かれました。自民党が参院選比例区の一部に「拘束名簿式」を導入するなどの公職選挙法改定案を提示したことに、野党から批判の声が上がりました。

 自民案は、埼玉選挙区と比例区の定数増とともに、比例の候補者名簿に順位をつける「特定枠」を設けるのが柱。政党の意思で当選者を決められる仕組みで、選挙区の「合区」で擁立できない県の候補者を、比例区で救済する思惑があると指摘されています。

 日本共産党の井上哲士参院幹事長は、最高裁判決を受けて1票の格差是正を議論してきた改革協・選挙制度専門委員会では、全く議論されてこなかった案が突如示されたことを批判。「合区」を実施した際に改定公選法の付則に記した「抜本改正」に沿うものかただしました。自民党から明確な回答はありませんでした。立憲民主党や国民民主党も、唐突な提案を批判しました。

 井上氏は、記者団に自民党案への感想を問われ、「定数増は民意の反映につながるものだが、最高裁や公選法の付則が求めるような抜本改正ではおよそない。『合区』の県の候補者を“救済”するという、自民党内の不満を抑えるためだけの勝手な案だ」と指摘しました。


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