しんぶん赤旗

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2018年6月1日(金)

国連の生活保護削減見直し要請に

安倍政権が居直りの抗議

 安倍政権が今年10月から強行しようとしている生活扶助費の最大5%削減計画について、国連人権専門家が「最低限の社会保障を脅かすもの」などとして見直しを要請したことに対して、日本政府が抗議したことが分かりました。

 加藤勝信厚生労働相が5月29日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の倉林明子議員への答弁で明らかにしました。

 国連人権専門家は24日、安倍政権の生活保護削減計画について、一般低所得世帯(年収の低い方から10%層)の消費支出に合わせて生活保護基準を決める手法では「ますます多くの人々を貧困に陥れることになる」と警告し、負の影響を緩和するために必要な対策を講じるように文書で要請しました。世界の人権保障の“番人”ともいえる国連の専門家から厳しい注文を受けた以上、日本政府は見直しの検討をはじめるべきです。

 ところが、倉林氏からこの要請への対応を聞かれた加藤厚労相は「一方的な情報に基づく発表だ」と居直り、「大変遺憾であり、国連人権高等弁務官事務所に対して抗議を行った」と答えました。

 倉林氏は「抗議はきわめて恥ずかしい。専門家の指摘は真摯(しんし)に受け止めるべきだ」と政府の対応を批判しました。


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