しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年5月30日(水)

検査院報告の「原案」事前に意見か

辰巳氏 内部文書もとに追及

 日本共産党の辰巳孝太郎議員は29日の参院財政金融委員会で、独自に入手した政府の内部文書を示し、学校法人「森友学園」への国有地大幅値引きの妥当性を検査した会計検査院の報告の内容に、財務省と国土交通省が介入した疑惑を追及しました。

 疑惑は、昨年9月7日に、財務省の太田充理財局長と国交省の蝦名邦晴航空局長が、値引きの根拠とした地中ゴミの撤去費用をめぐり、検査院報告から「『総額』を消すことが重要」「『金額』よりも『トン数』のほうがマシ」などと協議し、報告の書きぶりが協議に沿って弱められたというもの。28日に共産党議員が内部文書を元に追及し、太田、蝦名両氏は介入を否定しました。

 辰巳氏は、「会計検査院報告原案への主な意見」(17年8月)と題された内部文書に、撤去費用に関する「検査院ご指摘」として、「大阪航空局と同じ前提条件、同じ材料をもとに会計検査院が試算した」場合に「1億9、706万余円」や「4億4、367万余円」となると、具体的な数字が記されていると指摘。「検査院から事前に具体的な数字を提示されたのではないか」と迫りました。

 太田、蝦名両局長は、検査の途中経過や中身については「答えられない」と、答弁を拒みました。

 辰巳氏は「数字の提示があったからこそ、9月7日に両局長が密談した」と強調。9月7日の文書には、寺岡光博官房長官秘書官を通して官邸対応にあたる旨の記述もあるとして、独立機関である検査院への介入が官邸ぐるみだった疑いもあると強調しました。


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