しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年5月21日(月)

医師不足の観点が欠如

倉林氏 医療法改定案で主張

参院厚労委

写真

(写真)質問する倉林明子議員=15日、参院厚労委

 日本共産党の倉林明子議員は15日の参院厚生労働委員会で、医師の勤務地が地域ごとに偏る「偏在」の解消を掲げた医療法・医師法改定案について、「医師数が絶対的に不足しているという観点が抜けている」と述べ、抜本的な増員こそが必要だと主張しました。

 改定法案は、厚生労働省が定める指標に基づいて都道府県内に医師の「少数区域」と「多数区域」を設定するなどというもの。厚労省の武田俊彦医政局長は「多数地域から少数地域に医師(の異動)が促される対策もあると思う」と認めました。

 倉林氏は、医師が比較的多い地域でも過労死に至る長時間労働が深刻なのに、「厚労省のさじ加減で少数区域か多数区域かの線引きが可能になる」「多数区域になれば都道府県は医師の削減を迫られる」とし、「偏在対策」が診療所の開業規制につながりかねないことも示し、慎重な対応を求めました。

 倉林氏は、財務省が示した75歳以上の医療窓口負担2割化案の問題も指摘し、「すでに負担は限界だ」と批判。窓口負担の自動引き上げの導入案については「負担の上限撤廃になるのではないか」と追及し、財務省案を撤回させるべきだと強調しました。


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