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2018年4月27日(金)

北朝鮮問題 「平和的解決」求める日本共産党 安倍首相にも直接提起

韓国紙・TVが志位委員長インタビュー

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(写真)志位和夫委員長のインタビューを掲載した中央日報(26日付、電子版)

 韓国の日刊紙・中央日報(電子版)と同紙系の衛星・ケーブルテレビ局JTBCが、26日と25日にそれぞれ、日本共産党の志位和夫委員長のインタビューを報じました。中央日報は1965年創刊で三大全国紙の一つ。JTBCは2011年に開局しました。

 中央日報はインタビュー内容について、志位氏が「非核化と同時に平和体制構築をともに実現すべきだ」と述べ、安倍首相に会い、「日本も対話によって平和的解決に乗り出すべきだ」と語るなど、「強硬一辺倒の安倍政権の対北政策の変化を求めた」と要約。続いて一問一答を詳報しました。

完全な非核化は可能か?

 「相当な時間がかかると思うが、完全な非核化が可能か」との質問に対して、志位氏は「粘り強い交渉過程が必要だ。かつて北朝鮮の非核化協議で得た最も大きな教訓は、『いかなる状況でも交渉は続けなければならない』ということだ」と指摘しました。「南北・米朝首脳会談で、非核化の大きな方向性について合意するとしても、CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)解決は、凍結、不能化、廃棄、検証などの段階が必要だ。一段階ずつ進んでいくアプローチが現状況では唯一の方法だ」と述べています。

 「金正恩(キムジョンウン)国務委員長の非核化意思を信じても良いか」との質問には、「意思を信じるか、信じないかよりも、『行動対行動』を通じて、どのように信頼の雰囲気をつくるのかが重要だ。北朝鮮の非核化は可能だと考える。北朝鮮は自らの安全保障のために核開発をしてきたと一貫して語っている。国際社会が核開発の動機を解消してやればよい。経済支援をすれば非核化するだろうという考えは間違いだ」と指摘しました。

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(写真)志位和夫委員長のインタビュー(JTBCから)

日韓関係と北東アジアの未来は?

 「日本が非核化論議過程から疎外されているという指摘があるが」との問いに対しては、「(対北朝鮮)外交戦略がないのは日本だけだ」として、「日本が2、3周遅れたのは事実だが、平和体制構築の歴史的な流れに日本も積極的に寄与すべきだ。日朝交渉再開も真剣に検討すべきだ」と強調。「2002年の金正日(キムジョンイル)委員長と小泉首相の日朝平壌宣言をロードマップとして大戦略を組み立てるべきだ」と述べました。

 「小渕・金大中(キムデジュン)パートナーシップ20周年」を迎えた日韓関係への助言を、との質問に対しては、「『小渕・金大中パートナーシップ(宣言)』は、日韓両国間で初めて公式に植民地支配を謝罪した文書だ。36年間の植民地支配の歴史は、韓国に相当に深い傷として残っている。歴史は消しゴムで消せるものではない。日本は歴史の真実を正面から見つめて、未来を迎えるべきだ」と強調しました。

 さらに、志位氏は、日本共産党が「北東アジア平和協力構想」を提案していることを紹介し、「東南アジア諸国連合(ASEAN)は友好協力条約(TAC)を締結して、地域内のすべての問題を、これを通じて解決している。北東アジア6カ国も、平和協力体をつくって、条約で平和体制を保証しようということだ」と語っています。


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