しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月26日(木)

図書利用の促進求める

井上氏「視覚障害者向け支援を」

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(写真)質問する井上哲士議員=19日、参院外防委

 参院外交防衛委員会は19日、視覚や身体の障害などで読書が困難な人の図書利用を促進する「マラケシュ条約」の承認案を全会一致で可決しました。

 日本共産党の井上哲士議員は採決に先立つ質疑で、視覚障害者向けの図書は途上国で1%、先進国でも7~8%しかなく、「読書の飢餓」状態だと言われているとして、国の取り組みを質問。河野太郎外相は「条約締結を契機に、国際的な協力を一層進展させていきたい」と答弁しました。

 井上氏は、国会図書館を中心とした全国の図書館のネットワーク化推進の必要性を強調。パソコンでダウンロードできるサービスの拡充や、視覚障害者情報総合ネットワークの「サピエ図書館」への支援を求めました。

 羽入佐和子国立国会図書館長は、点字、録音の計約28万タイトルがダウンロード可能で、大学図書館が視覚障害のある学生のために製作したデータの収集などの取り組みをさらに促進したいと答弁。厚生労働省の宮嵜雅則障害保健福祉部長は、サピエへの補助を続けるとともに、サピエの安定的運営のために公共図書館の加入促進に努めたいと答えました。

 また井上氏は点字、音声、拡大図書などに変換できるテキストデータの普及促進を要請。外務省の小泉勉参事官は「関係各省に働きかけたい」と応じました。


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