しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月17日(火)

きょうの潮流

 米国で教師たちが立ち上がっています。南部ウェストバージニア州ではストに踏み切り、3月に5%の賃上げを獲得。オクラホマ州でも2日から12日までストを続けた同州最大の教員組合、オクラホマ教育協会のプライスト会長が勝利を宣言しました(12日)。本紙15日付が伝えています▼同州では教育予算削減で週4日間しか授業ができないところも。米国では教科書は貸与制ですが、ツイッターにはボロボロの教科書の写真が投稿され、「これが娘の教科書。歴史の教科書なのに大統領がブッシュ氏になっている」▼ツイッターを紹介した米紙ワシントン・ポストは「教科書も机も暖房もホチキスもインクも不十分」と告発しています▼ストによって各地で学校は閉鎖。しかし、世論調査では72%がストを支持しました。学校の代わりに勉強を教え、仕事を休んできたが、「先生が学校にいないのは正しい理由があるから。それを見せるため子どもたちをデモへ連れていった」と語る5人の子を持つ親。給食のない子どもたちに昼食を届ける支援団体…。米紙ニューヨーク・タイムズなどが支援の広がりを伝えています▼勝ち取った予算増は約5億ドル(約530億円)。要求額には達しないものの、教員の賃上げ額は年間で平均6千ドル(約64万円)でした▼たたかいは南部ケンタッキー州や西部アリゾナ州にも広がっています。いずれも共和党が強い州。プライスト会長は「声を届ける機会は投票だ」。11月の中間選挙に向け変革の波が始まっています。


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