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日本共産党

2018年4月17日(火)

公文書改ざん 官邸ぐるみ

辰巳議員追及 事前に把握 明白

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=16日、参院決算委

 「官邸ぐるみで改ざんしたのではないか」―。日本共産党の辰巳孝太郎議員は16日の参院決算委員会で、森友学園との国有地取引をめぐって、官邸が決裁文書改ざんの可能性を事前に把握していたはずだと追及しました。

 辰巳氏は、財務省が決裁文書の改ざんが始まったと説明している2017年2月下旬までの動きを時系列で提示(年表)。同年2月22日には、財務省の佐川宣寿(のぶひさ)前理財局長、太田充理財局長、中村稔総務課長が菅義偉官房長官に国有地売却について報告し、同24日には、菅官房長官が記者会見で「決裁文書にはすべてが書かれているんじゃないでしょうか」と言及しています。

 辰巳氏が22日の報告に中村課長が同席した理由を聞くと、太田理財局長は「彼は、国有財産企画課長を務めていたので(経緯を)よく知っているからだ」と答弁。ただ、中村課長が改ざん前の決裁文書を見たのは「2月下旬以降の時点」で、「佐川前局長には報告したが、2月22日に官房長官に説明した時点で、それ(改ざん前の決裁文書)を認識していない」と述べました。

 辰巳氏は、中村課長は田村嘉啓国有財産審理室長(当時)とともに、安倍晋三首相夫人の昭恵氏や政治家の名前が記された決裁文書を決裁していることを指摘。財務省の近畿財務局は、本省が国会対応をするので、わざわざ詳しい経緯を決裁文書につけたと説明してきたことを示し、「中村課長や田村室長は、決裁文書に昭恵氏の名前があることを知っていたはずだ」とただしました。

 しかし、太田理財局長は「田村室長も(決裁文書に)首相夫人や政治家の名前が記載されていることを意識したという記憶はない」と苦しい説明を繰り返すばかり。辰巳氏は「あまりに都合のいい話。まったく理屈が通らず、官邸ぐるみの改ざんの疑惑は深まった」と厳しく批判しました。

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