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日本共産党

2018年4月12日(木)

衆院予算委 宮本岳志氏、加計疑惑で首相追及

「首相案件」否定根拠示せず

「国民欺く政権、資格ない」

 日本共産党の宮本岳志議員は11日の衆院予算委員会で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、愛媛県職員が2015年4月に官邸を訪れ、藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)と柳瀬唯夫・首相秘書官(当時)と面会した際の記録を示して、「はるか前から『加計ありき』で決まっていた」と追及。藤原、柳瀬両氏の証人喚問を求めました。


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(写真)質問する宮本岳志議員=11日、衆院予算委

 宮本氏が示した「面会記録」は、愛媛県が作成を認めたもの。記録には、藤原氏が「国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい」と獣医学部新設を指南していたことや、柳瀬氏が「首相案件」と後押ししていたことが記載されています。宮本氏は、安倍晋三首相が加計学園の獣医学部新設の意向を知ったのは昨年1月20日だったと答弁していたこととの矛盾を追及しました。

 安倍首相は「加計(孝太郎・加計学園理事長)さんから獣医学部新設について相談や依頼があったことは一切ない」と述べるだけで、記録を否定する何の根拠も示せませんでした。宮本氏は「愛媛県には首相を陥れるような文書を作るメリットは何もない。こういうものが出てきた以上、挙証責任は政府にある」と強調しました。

 さらに、宮本氏は、学校法人「森友学園」への国有地取引をめぐって昨年2月22日、財務省の前理財局長の佐川宣寿氏と現在の理財局長の太田充氏(当時、大臣官房総括審議官)が菅義偉官房長官に国有地売却の経緯などについて説明した際、財務省の決裁文書の決裁者の1人が同席していたことを指摘。この説明の場で、「『決裁文書に昭恵氏の名前が記載されている』と官房長官に伝えなかったのか」と追及しました。菅官房長官は「そうした(昭恵氏の名前の記載の)報告は一切受けていない」と否定しました。

 これに対し、宮本氏は「昨年2月22日という日は改ざんが実行に移される時期であり、『口裏合わせ』という隠ぺい工作も始まった時期だ」と強調。財務省が学園側にゴミの撤去について「トラック何千台も走った気がする」とウソをつくよう要請していたこともあげ、「今でも8億2000万円の値引きが適正だったと言えるのか」と追及しました。

 安倍首相は「(役人の説明を)信頼して仕事をするしかない」と無責任な答弁に終始。宮本氏は「隠ぺい、改ざん、ねつ造、口裏合わせは全て安倍政治の核心部分で起きている大問題であり、国会と国民を欺く政権には、一日たりとも政権を担う資格はない」と強調しました。


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