しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月5日(木)

きょうの潮流

 きょうは清明。若葉が萌え、花が咲き、鳥たちが歌うように舞う。万物が清らかで生き生きとする季節の到来です。清浄明潔の略ともいわれています▼人の世も新たな生活が始まりました。街を歩けば、あちこちで初々しい制服やスーツ姿に出会います。自然界が生命力にあふれて活気づくように、人間の社会もそうありたいもの。しかし、現実には生きる意欲まで失わせる壁がいくつも立ちはだかります▼働きたいのに保育園に落ちた若い親たち。学校でのいじめ、体罰やブラック校則。奨学金という名の借金。異常な長時間・過密労働―。生活を支える制度が後退し、貧困と格差がひろがるなかで生きづらさを抱える人たちが増えています▼日本の高校生は自己肯定感が低い。最近、そんな調査結果がニュースで伝わりました。米国や中国、韓国の高校生と比べたもので「私は価値のある人間だと思う」と答えた割合は、ほかが8割以上なのに日本は4割半ば。「自分に満足している」と答えた割合も4カ国で最低でした▼周りや社会から取り残されていく孤独や疎外感。生きる喜びどころか、不安にかられる日々。世代にかかわらず苦しむ人びとを置き去りにする社会のあり方が、今の行き詰まった日本を暗く覆っています▼ほんらい社会全体を前向きにしていく役割を担う国の政も、安倍政権のもとで“根腐れ状態”。国民を偽ることに必死です。誰もが希望をもって新しい一歩を踏み出すためにも、まずは政治の世界に清明を取り戻さねば。


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