「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年11月8日(土)

国に責任 賠償命令

企業責任認めず 九州アスベスト訴訟

福岡地裁

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

写真

(写真)判決にのぞむ、原告や遺影を手にした遺族原告ら=7日、福岡市

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸いこみ肺がんなどにかかった元建設労働者やその遺族51人が国と建材メーカー42社に損害賠償を求めた「九州建設アスベスト訴訟」の地裁判決が7日、福岡地裁でありました。高橋亮介裁判長は国の責任を認め、賠償を命じました。一方、企業の責任は問いませんでした。

 判決では、防塵(じん)マスクの着用や警告表示を義務付けるべきであったのに怠ったのは違法と国の責任を認定。首都圏建設石綿訴訟の東京地裁判決の責任期間から6年あまりさかのぼる1975年から国の責任を認め、損害の3分の1、1億3688万円余の賠償を命じました。建材メーカーについては被害者が複数の現場で様々な石綿製品を使ったため不可能となっている加害企業の特定を必要として棄却。“一人親方”への賠償も認められませんでした。

 判決は、法廷内外に全国から400人以上の支援者が駆け付けるなかで言い渡されました。原告団長の平元薫原告団長は、「(裁判が)長くなれば一人一人欠けていく。命あるうちに解決を」と訴えました。

 山本一行弁護団長は、「一人親方への賠償や企業の責任を認めなかった判決に怒りを感じる。東京判決、泉南判決に引き続いて国の責任を明らかにしたことを武器に国や企業に解決を迫っていきたい」と話しました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって