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2014年2月28日(金)

大激戦 沖縄・石垣市長選

市民が主人公の市政奪還へ

おおはま候補全力

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 沖縄県石垣市長選(3月2日投票)は27日、投票日まで3日間の奮闘が勝敗を分ける最終盤の「三日攻防」に突入しました。自民党の石破茂幹事長、小泉進次郎復興政務官らが続々と応援に入り、国政選挙並みの異例の支援体制のなかで大激戦です。前市長のおおはま長照候補(66)は、こうした安倍政権・自民党本部総抱えの中山義隆現市長(46)と対決、市民こそ主人公の平和で豊かな街づくりに向け、市政奪還へ全力を挙げています。市長選は、自衛隊配備、くらしと経済、市政運営―を対決点に市政継続か、転換かが問われています。


写真

(写真)訴える、おおはま候補=27日、沖縄県石垣市

国境の島には平和こそ必要

幹部明言 陸自配備を示唆

 23日、陸上自衛隊警備部隊の配備先として、八島町新港地区やサッカーパーク「あかんま」など石垣市内の数カ所が候補に挙がっていると地元のマスコミで報道され一大争点になっています。

 中山陣営は「全くのデマ」と、報道の打ち消しに必死です。25日に応援入りした自民党の石破茂幹事長は「一部報道に、埋め立て地あるいはサッカー場に自衛隊を置くようなことは絶対にない。基地行政というものは地域の方々の思いや幸せを無視してできるものではない」と強弁しました。

 しかし、1月の名護市長選で「海にも陸にも基地は造らせない」と訴える稲嶺進市長が圧倒的勝利で再選したにもかかわらず、政府は新基地建設のための埋め立て工事の入札公告を強行しました。「県民総意を踏みにじっておいて、何が『地域の思いを無視してできるものではない』か。こんなウソは許せない」と、石破発言に怒りが広がっています。

 11日、市内で講演した陸自第15旅団長は「将来、沖縄本島より西の島に抑止のために実力部隊を置く必要がある」「どこに置くかは人が多い大事な島になる」(「八重山毎日」12日付)と、配備先に石垣島か宮古島を示唆。石破氏らが否定しても、先島諸島への部隊配備を陸自幹部が明言しています。

 おおはま氏は「石垣に基地をつくるという話は、だいぶ進んでいると考えなければならない。国境の島には平和こそが必要」と強調。「話があればテーブルに着く」と容認姿勢の中山氏に対し、尖閣問題をめぐって緊張を激化しかねない軍事強化を明確に反対しています。

くらし応援する市政に転換

住みよさランク 9位⇒289位

 中山氏は「日本一幸せあふれる石垣市」をキャッチフレーズにしていますが、この4年間、市民のくらしは良くなるどころか後退し続けたのが実態です。

 東洋経済新報社が毎年、全国の市を対象に公表している「全国住みよさランキング」。おおはま市長時代の2009年度、公共下水道・合併浄化槽普及率、転入・転出人口比率、新設住宅着工戸数などをもとにした快適度部門で全国9位でした。それが中山市政に代わるや12年度に188位、13年度には289位と悪化し続けました。島農業の基幹作物、サトウキビの生産額(12年)は、2年前と比べて2割以上も減少。石垣牛が有名な畜産でも「今の状況では採算が取れない」と、畜産農家から悲鳴の声が寄せられています。

 おおはま氏は、農畜産立市宣言を掲げ、基盤整備をはじめ先進的な農漁業推進を強調。「昨年3月に開港した新石垣空港を活用して、この島から全国に食料を届ける供給基地にしたい」と訴えています。中学校給食費の無料化や小中学校へのクーラー設置による子育て・教育支援や、高齢者の予防接種無料化など、市民のくらし応援の政策実現に全力で取り組む姿勢です。

市民の手に市政を取り戻す

独断専行現市政 現場は混乱

 「市民の手に市政を取り戻す絶好のチャンス」。おおはま氏は、市長選の意義について訴えます。中山市政の4年間、市民の声を無視した独断専行の市政運営によって多くの混迷と対立が持ち込まれてきたからです。

 市長肝いりの市教育長が、現場の教員に推薦されてもいない育鵬社版の公民教科書を押し付けました。憲法改悪を誘導し、沖縄の米軍基地に全くふれない教科書だけに、批判が広がり教育現場は混乱しました。火葬場や不発弾保管庫の建設問題でも、地域住民から抗議を受けるなど中山氏は「調整能力の欠如」が指摘されています。

 おおはま氏は、市長在任中4期16年の大半、新空港着工へ尽力しました。地域住民の声に丁寧に耳を傾け、島を二分する対立に決着をつけた手腕は、前県知事からも大いに評価されています。

 おおはま氏は力を込めます。「長い対立で市民は大変な傷を負いました。しかし、対立を乗り越え新空港ができた今、豊かさを享受していく時代です。平和で豊かな島を必ず実現したい」


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