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2013年8月29日(木)

堺市長選 「維新」の狙い

「職員の思想・信条統一」「慰安婦」暴言擁護…

市政乗っ取り 歴史わい曲

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 「大阪維新の会」は9月15日告示(29日投票)の堺市長選で堺市議団幹事長を務めてきた西林克敏氏を擁立します。堺市議会での同市議団の振る舞いを見れば、維新候補による堺市乗っ取りが何を目指すものなのか、一目瞭然です。


 維新堺市議団は一昨年12月、大阪府・市で「政治の介入による教育破壊につながる」「首長いいなりの職員をつくる」と大問題になっていた「教育基本条例案」「職員基本条例案」を堺でも提案しました。西林氏は市議会でこの2条例案について、同年11月の府知事選・大阪市長選などでの維新の勝利を理由に「大きな方向性は信任いただいている」と強弁しました。しかし、市内では幅広い市民による反対運動が巻き起こり、市議会でも批判が続出しました。教育基本条例案の審議では、市教育長も「教育関連法規に抵触するおそれのある内容が多く含まれており、教育委員会として是認できない」と答弁。両条例案はともに維新以外の全会派の反対で否決されました。

「民意ではない」

 昨年3月には、堺市を廃止・分割する「大阪都」構想を進めるための「府市協議会設置条例案」が維新・公明以外の反対で否決されました。維新は当初、竹山修身市長に提出を求めていましたが、竹山氏が「堺市の分割は民意ではない」ときっぱり拒否したため、維新が議員提案したものでした。

 昨年6月の審議では、維新市議から「(市職員の人事評価は)職員の思想・信条、仕事の進め方を統一するとか…そういったことが重要な目的でなくてはならないんじゃないか」という発言が飛び出したこともあります。これは竹山市長に「職員の思想・信条を統一せんとあかんというふうなこと言ったらえらいことになる」「それはあかんのですよ」と一蹴されました。

橋下氏流の詭弁

 今年6月、堺市議会に日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の「慰安婦」問題に関する暴言に抗議し、橋下氏らの公職辞任を求める決議案が共同提案されると、維新市議は「慰安婦制度が当時は必要だったと表現することがなぜ人権侵害なのか。事実を必要だという表現に変えているだけだ」などと橋下氏流の詭弁(きべん)に終始しました。

 他会派の市議からは「言葉のすりかえのような話をしていても、ここでは問題にならない」「都議選にも結果はあらわれている」と批判の声があがり、決議案は賛成多数で可決されました。

 ところが維新はそれに懲りずに8月21日の市議会運営委員会に、今度は日本政府に対し米国内の「慰安婦」像の撤去を要求するよう求める決議案を提案。碑の建設を「反日運動」と決めつけ、自分たちの言動を省みることなく、決議案には「米国で展開されている歴史認識は事実を大きく歪曲(わいきょく)している」などと記述しています。 (北野ひろみ)


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