「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月28日(水)

堺市長選・橋下氏の演説

「堺を壊さない」は通用しない

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「われわれは堺を決して壊しません」。9月15日告示(29日投開票)の堺市長選で西林克敏前市議を擁立する「大阪維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)が26日、堺市入りし堺東駅前の演説でこう叫びました。維新が掲げる「大阪都」構想は堺市を廃止・分割し「大阪都」の下部団体とするプランです。「堺をなくさないで」と願う多くの堺市民には通用する話ではありません。

現職への非難

 橋下氏が繰り返したのは、「都」構想への堺市参加に反対して橋下氏と決別した現職の竹山修身市長への非難です。

 「僕は4年前、竹山さんしかないと応援したが間違っていた」「(今回の市長選では)あろうことか共産党の応援まで受けている」

 市民の願いと利益に立ち、「都」構想による堺市つぶしを打ち破るためには「広範な市民の固い絆の連携が必要」(竹山氏)です。すでに堺市では「堺はひとつ」運動への賛同署名など「堺を守る」ためのさまざまな団体・個人の取り組みが広がっています。日本共産党は、こうした市民の願いに応え、市民の声で市政を前進させる立場から「住みよい堺市をつくる会」の一員として竹山氏を自主的に支援しているのです。

財源は奪って

 「都」構想について橋下氏は堺市を廃止して二つの特別区に分ける案を軸に説明。「住民生活に関わることはみなさんで決めてもらう」と述べました。しかし、これが政令市としての堺市の重要な権限と暮らし充実に必要な財源を奪った上での“自己決定”にすぎないことは明らかです。

 堺市ではこの間、市民の要望を取り入れた竹山市長が、堺東駅前再開発ビル建設計画(350億円)などの大型開発を中止する一方、国保料の4年連続の引き下げや子ども医療費助成の中学校卒業までの拡充などを実現。2011年度から市の決算も全会計で黒字となり、竹山氏は下水道料金の引き下げも検討しています。

 橋下氏も「竹山市長がやってこられたことにもいいことはたくさんあったのかもわからない」と半分認めていますが、ここにきて、いったい何のための「都」構想なのか。

 橋下氏は「大阪市も堺市も一つになって大阪というまとまりでカジノを含んだ新しいリゾート施設を大阪湾に呼び込む話も、いま堺は完全に取り残されている」などと訴えましたが、要するに大阪の二つの政令市を市議会ごと廃止して「大阪都」(大阪府)を握る橋下・維新が好きなようにしようとしているだけです。

 橋下氏に「生活に関わることは侵しません」「みなさんのコミュニティーは大切にしていく」といわれても、大阪府市統合本部で進められた市民病院の廃止や大阪市での暮らし予算のカット、コミュニティーつぶしを見ればしらじらしいかぎりです。 (藤原直)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって