2012年6月12日(火)
オスプレイ 国の駐機要請
岩国市長が回答留保
防衛省の神風英男(じんぷうひでお)政務官は11日、山口県岩国市で福田良彦市長と会談し、墜落事故が多発している米海兵隊新型輸送機MV22オスプレイを普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備する前に、岩国基地に搬入し、一時駐機させる日米両政府の方針を説明し、受け入れを要請しました。
福田市長は「きょうの段階では、不安要素が全て払しょくされたわけではないので、了解できない。市議会、県とも協議して対応したい」と回答を留保しました。
神風政務官の説明によると、オスプレイ12機を海上輸送し、岩国基地で陸揚げして機体の整備を行い、試験飛行を実施します。駐機期間は10〜14日間。搬入時期については「米国から通報がまだない」としています。
岩国基地への機体搬入・一時駐機は、沖縄で高まる配備反対世論を和らげるのが狙い。いったん沖縄に配備されれば、米海兵隊航空基地である岩国基地に頻繁に飛来するのは必至で、一時駐機ではすまなくなります。
神風政務官はこの後、山口県庁で二井関成(にいせきなり)知事とも会談。二井知事は「突然のことで冷や水を浴びせられたようだ。現時点では受け入れに反対」と語りました。
この日、岩国市役所前では、市民らがプラカードや横断幕を掲げ抗議しました。