2012年5月24日(木)
岡山の米軍低空飛行反対
土蔵崩壊の補償求める
岡山県の米軍低空飛行反対・土蔵崩壊の早期補償を求める県北連絡会議(葛原智会長)は23日、津山市で起きた低空飛行訓練による「土蔵崩壊」被害の早期補償を防衛省に申し入れました。
「土蔵崩壊」被害にあった井口貞信さん、君子さん夫妻が、申し入れ書を手渡し、「恐怖を感じた。飼育している牛も爆音におびえ、流産した。母屋の雨漏りもある。謝罪と賠償を」と求めました。
井口さん宅(津山市上田邑)の土蔵は2011年3月2日午後3時すぎ、米軍機の低空飛行の被害をうけ全壊しました。被害を起こした低空飛行について、米軍は、「日米合同委員会で決められた規則に従っていた」との見解を示す一方、防衛省は今年1月31日、土蔵全壊の被害を米軍機の公務上の事故と認め、損害賠償することを明らかにしています。
申し入れには、被害をいち早く調査し、津山市や国による調査や補償を求めてきた日本共産党の末永弘之津山市議、森脇ひさき岡山県議をはじめ、石村智子衆院比例中国ブロック予定候補、古松国昭衆院岡山3区予定候補、志位和夫委員長秘書が同席しました。
防衛省の地方協力局補償課の担当者は、「損害賠償請求書」を「正式に受理。今後、日米地位協定18条に基づく手続きにそって審査し、米軍との調整、交渉にはいる」と応じました。
米軍機の低空飛行訓練中止要求の申し入れには、「練度維持、運用向上を図るために必要な訓練だ」との回答に終始。「県などからの苦情を米軍に伝え、安全性を配慮するよう求めている」と述べるにとどまりました。
末永市議らは、「規則に沿った訓練によって、土蔵全壊という重大な被害を引き起こしたのなら、米軍機による低空飛行訓練そのものをやめさせるべきだ」と強く求めました。