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2011年12月28日(水)

大阪 府市統合本部が初会合

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 橋下徹大阪市長らが「独裁政治」を具体化する総司令部=「大阪府市統合本部」の初会合が27日、大阪市住之江区の咲洲(さきしま)庁舎で開かれました。橋下氏は「統合本部では(これまで)府と市の話し合いで、決まらなかった問題をどんどん決めていく。これを恒久的な制度にするのが都構想」としています。本部長に松井一郎府知事、副本部長に橋下氏が就任しました。

 松井氏は「有権者に府市の見えない壁を取り払うのは当然という判断をいただいた」とし、「民意を得た」と強調。「一つの大阪をつくりあげるスタートとしたい」と語りました。

 橋下氏は「この大阪から統治機構を変える、権力機構を変えることによって活性化するんだということを示したい」と述べ、大阪だけにとどまらず「独裁」の全国展開をすすめる意向を示しました。

 会合では、「統合本部」の機能や役割について、「府市共通の課題を協議し、重要方針を決める」として、大都市制度の検討や広域行政・二重行政の仕分けと一元化案の検討、府市戦略の協議を行うとしています。

 具体的な検討課題としては、水道事業の統合や大学・病院の経営一体化、市営地下鉄・バスの民営化などをあげています。府民・市民が築きあげてきた財産と府市の事務事業に大ナタを振るい、それによって生み出された財源を府民や市民に使うのではなく、財界や大企業が喜ぶ「投資」に活用するとの方向を明らかにしました。


独裁政治の総司令部 民意得たといえない

共産党府委 柳利昭書記長が談話

 「大阪府市統合本部」の発足をうけ、日本共産党大阪府委員会は27日、柳利昭書記長の談話を発表しました。

 談話は、「府市統合本部」が橋下徹氏と「大阪維新の会」による“独裁政治”を具体化し実行するための「総司令部」になろうとしていることに強い懸念を表明しています。

 「府市統合本部」は「維新の会」が市長選マニフェストに掲げたものの、選挙公報では一言も触れていないと指摘。そもそも「大阪都」構想は、「一人の指揮官」で巨大開発戦略をやりたい放題すすめるための舞台づくりであり、憲法にうたう地方自治の精神を踏みにじる危険なものとのべ、「『大阪都』に通じる『府市統合本部』も到底、選挙で『民意』を得たと言えるものでない」と批判しています。

 大きな批判がわきおこっている教育基本条例案、職員基本条例案づくりから、地下鉄・市バスの民営化、水道統合、病院・大学・港湾・公営住宅の一体運営、信用保証協会の統合など、府民、市民生活に直接関わる大問題を、法律や条例の裏付けが何もない「府市統合本部」で決定し、事実上の「最高意志決定機関」とすることは二重三重に地方自治と民主主義をじゅうりんするものだと批判しています。

 日本共産党は、「府市統合本部」のあり方そのものに反対し、うち出されている政策の一つ一つについて、何より府民・市民の利益にとってどんな意味をもつのか、憲法・地方自治に照らしてどうか厳しく注視すると強調。「『独裁政治』の具体化も、その発動も断固として許さないため、ダブル選挙で広がった『反独裁』の共同を力に、さらに発展させる」としています。


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