2011年11月24日(木)
北富士 過去最大の砲撃数
沖縄米軍、移転訓練終わる
山梨県北富士演習場(富士吉田市、山中湖村)で11日から行われていた沖縄米海兵隊による実弾砲撃訓練(沖縄県の県道104号越え移転訓練)が22日、終了しました。
1997年以来10回目の訓練で、過去最大の兵員約430人、155ミリりゅう弾砲12門を使用。発射したりゅう弾砲数は10日間で1781発を数え、過去最高だった98年(889発)の2倍を超えました。午後6時以降の砲撃(夜間訓練)も189発が確認されています。
着弾地を背に2キロメートルほど離れた山中湖は、紅葉や富士の山頂に太陽が重なるダイヤモンド富士を目当てにした観光客でにぎわいの真っ最中。横浜市から来た夫婦は「ズシーンという音にビックリしました」と話し、湖畔の旅館業の女性も「ふもとで戦争の訓練をやっていたら『富士山を世界遺産に』なんて胸を張れません」とこぼしました。忍野村の天野秋弘日本共産党村議は「『富士を平和の山に』は地元共通の願いです。『富士を撃つな』の声をさらに広げていきたい」と語ります。
訓練を監視し砲撃数を数えた「米軍は北富士に来るな山梨県連絡会」(18団体で構成)の清水豊代表委員は、過去最大規模となったことについて「09年末からの米軍イラク撤退開始後に移転訓練が回数、規模とも急増している。北富士では10月に日米共同訓練が行われたばかり。『沖縄と同質・同量』をほごにする移転訓練強行に抗議する」と話しました。