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2018年1月30日(火)

主張

沖縄への暴言

県民をどこまで侮辱するのか

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 28日告示された沖縄県名護市長選(2月4日投票)は、米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる辺野古への新基地建設を許すかどうかが最大の争点となっています。その普天間基地の海兵隊機が沖縄全域で事故や不時着を繰り返している事態をめぐり、県民の命を軽んじる暴言が日米双方から相次ぎ、怒りが広がっています。暴言の背景には、日本の主権を踏みにじる米軍の占領者意識と、辺野古への新基地建設に象徴されるように沖縄に対し無法と強権を振るう安倍晋三政権の屈辱的な対米追従の姿勢があります。

日米双方から暴言次々と

 日本共産党の志位和夫委員長が25日の衆院本会議の代表質問で普天間基地の海兵隊機による事故が続発している異常事態を安倍首相にただした際、自民党席から松本文明内閣府副大臣が「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばし、辞任に追い込まれました。「死者が出ていないのだからいいだろう」と言わんばかりの許し難いヤジですが、同じ趣旨の暴言が同じ25日に米軍からも出ていました。

 米海兵隊トップのネラー総司令官がワシントンでの講演で、海兵隊機の事故が多発していることに触れ、「海外で予防着陸に関する多くのニュースがあった。率直に言って予防着陸でよかった。誰もけがをせず、機体を失うこともなかった」と述べたのです。沖縄で普天間基地の海兵隊ヘリが今年に入り3回も不時着していることを念頭に置いていたのは明らかです。

 昨年12月、普天間基地の海兵隊ヘリが保育園や小学校に部品や窓を落下させた上、今年に入っても不時着を再三繰り返して県民の命を危険にさらし、恐怖を与えている事態に対し、海兵隊の最高責任者として謝罪するどころか、「よかった」と開き直る重大発言です。

 ところが、小野寺五典防衛相は26日の記者会見で、ネラー総司令官の発言は「沖縄の不時着事案ではなく、海兵隊全体のことについて言及されたと承知している」と擁護しました。事実上更迭された松本氏の場合と対照的です。このことは、松本氏の辞任が名護市長選への影響を恐れた「トカゲのしっぽ切り」(琉球新報27日付)にすぎないことを示しています。「沖縄の方々の気持ちに寄り添う」(首相)というのは口だけです。

 普天間基地の海兵隊ヘリによる3回目の不時着を受けて防衛省が求めた同型ヘリの飛行停止要求を米軍が無視し、飛行を続けていることも重大です。

 米統合参謀本部のマッケンジー事務局長(中将)は25日の国防総省での記者会見で、「なぜ飛行を停止しないのか」と問われ、「沖縄の人々の懸念を高めたとしても、日本との相互防衛条約の下でわれわれが責任を果たそうとするなら訓練を続ける必要がある」と答えました。県民の安全を脅かしても「日米同盟」のためなら仕方ないと言うに等しい発言です。安倍政権はこれに抗議一つしていません。

稲嶺市長の3選必ず

 安倍政権は、海兵隊機の飛行を容認し、県民世論を踏みにじって辺野古新基地の建設工事を強行しています。米軍言いなりに県民の人権と民主主義をないがしろにする安倍政権に厳しい審判を下す時です。名護市長選で稲嶺ススム市長の3選を必ず勝ち取ることが必要です。


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