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2018年1月22日(月)

危険まざまざ 辺野古 巨大新基地

米軍いる限り続く恐怖

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 辺野古の米軍新基地建設が最大争点となる沖縄・名護市長選(28日告示、2月4日投票)。「辺野古の陸にも海にも新基地を造らせない」と訴える稲嶺ススム市長に対し、安倍政権丸抱えの自民党候補は、「市長に工事を止める権限がない」として人ごとのような態度です。「耐用年数200年、オスプレイ最大100機」という新基地が名護の未来に破滅的な事態をもたらすことは明らかであり、そうした態度は無責任です。


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(写真)新基地工事が進む辺野古崎=沖縄県名護市(小型無人機から)

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(写真)墜落し大破したMV22オスプレイ=2016年12月14日、名護市安部

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(写真)不時着したUH1Yヘリ=7日、うるま市・伊計島

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名護市街地を覆う

埋め立て区域 高さ10メートルの“壁”

 辺野古新基地は、ジュゴンや貴重なサンゴなどが息づく辺野古・大浦湾を約160ヘクタール、東京ドーム44個分の土砂約2100万立方メートルで埋め立てます。

 いったい、どれだけ巨大な基地なのか―。「オール沖縄会議」がホームページで公表している「辺野古新基地スケールシミュレーター」で一目瞭然です。市役所周辺の名護市中心部がすっぽり埋め尽くされます。東京で見れば、皇居(115ヘクタール)を大きく超える面積で、銀座などが覆われることになります。

 また、埋め立て区域は高さ10メートルもの“壁”になります。米政府監査院(GAO)も昨年4月の報告書で写真を示し、その“高さ”を問題視しています。

事故・爆音 全島で

政府の「移設」論崩れる

 新基地には、普天間基地(宜野湾市)の米海兵隊機(約60機)が移転しますが、主力である回転翼機(MV22オスプレイ、CH53E大型ヘリ、UH1Y汎用ヘリ、AH1Z攻撃ヘリ)はすべて一昨年来、墜落や炎上、不時着といった事故を繰り返しています。爆音被害や事故の危険が大きく拡大します。

 新基地には佐世保基地(長崎県)の強襲揚陸艦ワスプ(全長257メートル)が接岸可能な軍港(272メートル)も設けられます。ワスプはF35Bステルス戦闘機が搭載可能。同機は伊江島で離着陸訓練を行い、激しい爆音と高熱のジェット噴射をもたらします。

 安倍政権は、市街地の真ん中にある普天間基地とは違い、辺野古では「飛行経路が海上になるから安全」だと述べています。しかし、この間、普天間所属機が沖縄全土で事故を起こし、こうした「移設」合理化論は完全に破たんしています。

犯罪の危険も拡大

 加えて、米軍は飛行経路を無視し、自由勝手に飛行することは宜野湾市で証明ずみ。訓練場である伊江島や北部訓練場への最短ルートである名護市など陸地上空を飛行することは明らかです。

 また、普天間基地の米兵・軍属約3200人の多くが辺野古に移り、犯罪や交通事故などのリスクが飛躍的に高まります。

日米一体の侵略拠点

自衛隊の配備も検討

 軍港に加え、2本の滑走路、弾薬搭載エリアといった、普天間基地にない機能を備えた辺野古新基地は「沖縄の負担軽減」どころか、沖縄本島北部の「戦略的出撃拠点」(米海兵隊太平洋基地『戦略展望2025』)としての強化の一環です。

 加えて、防衛省は25年までに、「日本版海兵隊」=陸上自衛隊水陸機動団の一部(600人程度)の沖縄配備を検討しており、在沖縄米軍のニコルソン四軍調整官は辺野古のキャンプ・シュワブへの配備に期待感を示しました。

 日米一体の侵略拠点―それが辺野古新基地の真の狙いです。


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