2018年1月11日(木)
米司令官 “ヘリ、安全な場所に降りた”
責任不問 “占領”意識表れ
「一番近い安全な場所に降ろす措置に満足している」。ハリス米太平洋軍司令官は9日(日本時間10日)、相次ぐ沖縄県内での米軍普天間基地(宜野湾市)所属ヘリの不時着に関し、トラブル発生後に人口密集地にある基地に戻らず、砂浜などに不時着した対処をこう評価しました。小野寺五典防衛相が同日、米ハワイを訪れ同氏と会談し「住民の安心のため安全な航行をお願いしたい」と訴えた際の発言です。
在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官も2016年12月、同県名護市安部沖にオスプレイが墜落した際に「住宅上空を飛ばなかったことを感謝されるべきだ」などと発言。今回のハリス氏の発言は、事故の責任を不問に付すもので、ニコルソン氏と同様に米軍基地押しつけの“占領”意識が表れています。
これでは、県や防衛省が問題が起きるたびに再発防止、原因究明を要請しても実効性は乏しいと言わざるをえません。実際、在日米軍は8日に読谷村に不時着したAH1攻撃ヘリコプターを、9日には普天間基地から再び飛行させています。
同県に関連する米軍機の主な事故やトラブルは昨年9月以来、5カ月連続で計7回と異常に多く発生しています。