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2017年12月24日(日)

カタルーニャ州議会選

スペイン政府 打撃

独立派過半数も得票率減

双方が対話の意向表明

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 スペイン東部カタルーニャ自治州の州議会選(21日投開票)は、同州の独立を支持する勢力が過半数を制しました。中央政府与党・国民党(PP)は惨敗し、独立の動きに自治権はく奪など強硬手段を取ってきたラホイ首相には大きな打撃。ただ、独立派3党の得票率合計は、わずかながら前回選挙(2015年)を下回る47・5%でした。(菅原啓)


 独立派を率いるプチデモン前州首相は22日、ラホイ首相との会談を要請しました。ラホイ氏は同日の会見で、独立派が得票率を減らしたことから、「独立派は支持を失った」と指摘。いかなる政治的イニシアチブも「法の枠組みの中で」行われるべきだとし、憲法違反の一方的独立を認めない態度を示しました。

 プチデモン氏は、国内での拘束を警戒しベルギーに滞在したまま立候補して当選を果たしました。ラホイ氏は、「州政府を運営することになる人物と話さなければならない」と述べるにとどまり、プチデモン氏と直接対話する可能性については明言しませんでした。

 州議会(定数135)の各党議席数は、プチデモン氏の出身母体「カタルーニャのための連合」(JXC)、カタルーニャ共和主義左派(ERC)、人民連合(CUP)の3党からなる独立派が合計で70議席を占めました。

 独立反対派は、新興右派政党シウダダノスが37議席で第1党となりましたが、合計では57議席にとどまりました。ラホイ首相が率いる中央政府与党・国民党(PP)は11議席から3議席に激減。一方的な独立にも強硬な独立阻止にも反対している新興左派政党ポデモス系の地方政党は8議席(前回11)でした。

 スペインの全国紙プブリコ電子版22日付は、中央政府が汚職問題を解決できない上に、強権的に独立を封じ込めようとした姿勢を批判。選挙結果について、「ラホイ(首相)はカタルーニャから排除された」「国民党の終わりの始まりをもたらした」と指摘しました。

 独立派の中で最強硬派といわれているCUPが10議席から4議席に後退したことも注目されています。独立賛成、反対それぞれの強硬派であるCUPとPPがそろって議席を減らしたことで、対話による妥協点を見つけうる可能性が生まれたとみる専門家もいます。


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