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2017年12月1日(金)

中日本元社長ら書類送検

笹子トンネル事故 防止策怠った疑い

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 9人が死亡、3人が負傷した2012年の中央自動車道笹子トンネル事故で30日、山梨県警は中日本高速道路の金子剛一元社長(74)はじめ同社と子会社の当時の役員と現場の保守点検責任者ら計8人を業務上過失致死傷容疑で甲府地検に書類送検しました。

 送検されたのは金子氏、点検・保全部門のトップだった吉川良一元専務(68)と八王子支社の当時の点検監督者2人、同トンネルの保全・点検業務を請け負った中日本ハイウェイエンジニアリング東京の元社長、副社長、当時の点検作業責任者2人らです。

 送検容疑は、事故発生の3カ月前の12年9月、トンネル内の天井板をつり下げるアンカーボルトの点検で打音検査などの適切なやり方を実施せず、事故を防ぐための必要な措置を怠った疑いです。

 捜査関係者によると、金子元社長ら当時の役員は県警の任意聴取に、「崩落は予測できなかった」と説明しているといいます。起訴に向けて甲府地検が改めて捜査します。

 県警は13年2月に犠牲者遺族の刑事告訴を受けて保守関係者ら約300人を聴取したほか、専門家にボルトの鑑定を依頼するなどの捜査を進めてきたといいます。

 次男の洋平さん=当時(27)=が犠牲となった小林寿男さん(70)=群馬県高崎市=は「役員4人は民事裁判で、トンネルについて『知らない』で通したが、組織のトップとして取るべき責任がある。天井板を撤去する計画がなぜ取りやめになったのか、裁判などで明らかにしてほしい」と話しました。


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