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2017年11月23日(木)

ロシア革命100年

日本共産党、「プラウダ」の質問に回答

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 ロシア革命100周年を記念してこのほど、ロシア共産党の機関紙「プラウダ」から同革命の評価や各国での変革の方針や活動について質問が寄せられ、日本共産党の田川実書記局員・国際委員会事務局長が回答を送りました。各質問と答えは次の通りです。

1.大十月社会主義革命とソ連のソビエト権力の経験が貴党の創設と発展にどのような役割を果たしましたか?

 日本共産党の綱領は、わが党の創設について、「日本共産党は、わが国の進歩と変革の伝統を受けつぎ、日本と世界の人民の解放闘争の高まりのなかで、1922年7月15日、科学的社会主義を理論的な基礎とする政党として、創立された」とのべています。ここでいう「世界の人民の解放闘争の高まり」に、十月社会主義革命が重要な位置を占めていることはいうまでもありません。

 ソ連は、レーニンが指導した最初の段階においては、おくれた社会経済状態からの出発という制約にもかかわらず、また、少なくない試行錯誤をともないながら、真剣に社会主義をめざす一連の積極的努力が記録されました。しかし、レーニン死後、スターリンをはじめとする歴代指導部は、社会主義の原則を投げ捨てて、対外的には他民族への侵略と抑圧という覇権主義、国内的には勤労人民を抑圧する専制主義の道を進みました。それは、社会主義の事業にきわめて甚大な損害を与えました。

 これら社会主義の精神から大きく逸脱した誤りが、ソ連共産党とソ連邦を崩壊に導いたと考えています。わが党は、1950年以降、スターリンとその後継者によるさまざまな干渉に直面し、それとのたたかいを通じて自主独立の路線を確立しました。

2.貴党の歴史のなかで、どの時期が、大十月社会主義革命の理念を最も明確に影響を受けましたか?

 十月革命は、「平和と土地とパン」というロシア国民の喫緊の要求を掲げた革命であり、資本主義から離脱し、搾取、抑圧、戦争のない、真に平等で自由な人間関係からなる共同社会の実現をめざす歴史的な挑戦でした。この革命は、世界史に深く刻まれ、今日も大きな影響を与え続けていると私たちは考えています。

 十月革命は、資本主義が世界を支配する唯一の体制とされた時代を過去のものとし、第2次世界大戦後の植民地体制の崩壊と諸民族の政治的独立という世界の構造変化へ導く重要な契機となりました。「平和に関する布告」「ロシア諸民族の権利の宣言」「勤労し搾取されている人民の権利の宣言」など、革命政権のイニシアチブは、民族自決権の確立と平和外交、労働者の権利と生活の向上、人民の社会権・生存権の確立に大きく寄与し、それらは現代の世界で当たり前のものとなっています。こうした到達を踏まえて私たちは今日の活動を進めています。

3.大十月社会主義革命は、プロレタリア革命でした。貴党は、現代の諸条件のなかで、自らの社会的基盤をどのように規定しますか? 企業および労働者大衆における貴党の活動経験を教えてください。

 日本共産党は、日本の労働者階級の党であると同時に、日本国民の党であり、民主主義、独立、平和、国民生活の向上、そして日本の進歩的未来のために努力しようとするすべての人びとにその門戸を開いています。

 労働者階級のなかに強く大きな党をつくる課題については、私たちは今、職場支部と全党の共同の事業として取り組むよう呼びかけています。労働組合のあるなしにかかわらず、職場で労働者と日常的に結びつき、人間的な信頼関係をつくることを党活動の根本に位置づけています。それを土台に、資本の側による迫害とたたかいながら、労働者の権利を守る活動をすすめ、党の影響力の拡大に努力しています。

4.現代の諸条件のもと、貴党の戦術の主要な特徴は、何でしょうか? 貴党は、大十月社会主義革命の理念と経験を、現在の階級闘争にどのように生かしていますか?

 十月革命の経験では、私たちは、レーニンの最晩年の探求が貴重なものだったと認識しています。「市場経済を通じて社会主義へ」という新経済政策(NEP)、体制の異なる諸国との平和共存外交、資本主義諸国での労働者階級と勤労人民の中で多数派を形成することの重要性と統一戦線戦術への助言、などです。

 現在の日本社会が必要としている変革は、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破――日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現をめざす民主主義革命です。私たちの方針は、この変革を、独立、民主主義、平和、生活向上を求めるすべての人びとを結集した統一戦線勢力が、国民多数の支持を得て議会で安定的な多数を占めながら、一歩一歩進めるというものです。社会主義への前進も、国民の合意をもとに、段階的に進める長期的なプロセスだと考えています。

 レーニンの創造的探求は、日本において資本主義の矛盾を乗り越え、社会主義・共産主義の社会をめざす私たちのたたかいにとっても、重要な意義を持っています。


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