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2017年11月3日(金)

訓練不足や疲労原因

米イージス艦事故 最終報告書

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 米海軍は1日、今年6月と8月に相次いで発生したイージス艦フィッツジェラルドとジョン・S・マケインの衝突事故に関する最終報告書を公表し、いずれも人為的ミスや乗組員の訓練不足、疲労などが原因で、「回避は可能だった」と結論付けました。両艦は第7艦隊に所属し、横須賀基地(神奈川県)を母港としています。

 6月に静岡・伊豆半島沖でとコンテナ船と衝突し、乗組員7人が死亡したフィッツジェラルドについては、安全な速度を超えて航行していた上、国際的な航海規範に関する知識が不足していたと指摘。艦長が乗組員の疲労を見逃していたことも言及しました。

 8月にシンガポール沖でタンカーと衝突し、乗組員10人が死亡したジョン・S・マケインについては、事故当時の複数の当直乗組員が操縦に関する基本的知識が不足していたと指摘しました。

 米政府監査院(GAO)が9月に公表した報告書は、在日米軍基地に配備の巡洋艦・駆逐艦の乗員のうち、約4割の戦闘資格認定が訓練期間の不足などにより失効しており、人員削減による過重労働も深刻であると指摘しています。今回の事故報告書はこれを裏付けた形です。

 一方、報告書は事故の法的責任については言及していません。フィッツジェラルドの事故は日本の領海内で発生しており、同艦には海上衝突予防法に基づく衝突回避義務違反の疑いがありますが、公務中の事故の第1次裁判権は米側にあるとする日米地位協定がかべになり、日本側の捜査は進展していません。


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