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2017年10月7日(土)

どこからみても「希望」は自公の補完勢力

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 6日に総選挙公約を発表した「希望の党」。発表した公約や公認希望者に対する政策協定書の内容や関係者の発言、小池百合子代表の動向から、同党がどこからみても安倍自公政権の補完勢力であることが鮮明になっています。

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(写真)衆議院東京10区補欠選挙で、自民党前職の若狭勝候補の応援演説を終えて握手する東京都の小池百合子知事(左)と安倍晋三首相(右)=2016年10月、東京・JR池袋駅前

改憲公約・戦争法容認で踏み絵

 希望の党は6日に発表した総選挙公約で「憲法改正」を掲げ、「憲法9条を含め憲法改正の議論を進めます」と明記しました。改憲の中身では「自衛隊の存在を含め、時代に合った憲法のあり方を議論」とし、安倍首相が掲げる「憲法への自衛隊明記」に呼応。小池代表は公約発表の記者会見で「憲法改正に向けた大きなうねりをつくる役割を果たしていく」とまで述べました。

 安保法制=戦争法については「憲法にのっとり適切に運用」と容認姿勢を鮮明にし、「安保法制をめぐる与野党の不毛な議論から脱却する」などとして、戦争法が違憲立法だとの批判を無視し、戦争法運用で安倍政権を支援する立場を明確にしています。

 5日夜のBS番組では、希望の長島昭久前衆院議員が、自民党の中谷元・元防衛相から「安全保障法制を認めていただけますか」と問われ、「はい、その通りです」と答え意気投合しました。

 「希望」は、民進党の解党・合流にあたり、公認希望者に対し提出を求めた政策協定書で、安保法制の容認を前提とした「運用」、「憲法改正を支持」することで誓約を迫り、安保法制の白紙撤回を原点とする野党共闘の破壊を進めました。

 また、小池代表は「原発ゼロ」を口にしながら「再稼働に異存はない」(3日)と述べ公約でも再稼働を「認める」と明記。沖縄県辺野古の米軍新基地建設も「着実に進める」とするなど安倍自民党と同一の立場で、“安倍政権に対峙(たいじ)する”姿勢などみじんもありません。

補完同盟、さらに自民と連携まで

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 「希望」は、自民、公明とともに「共謀罪」法や「カジノ」法を強行採決し、安倍暴走政治に加担してきた日本維新の会と連携し、東西で「自民党の補完勢力同盟」をつくろうとしています。

 そのうえ小池氏は、選挙後の自民党との関係について、自社さ連立政権の経緯も持ち出して、「選挙の結果次第」(4日)と連携を否定しない姿勢を示しています。

 希望と維新は、小池都知事、松井一郎維新代表・大阪府知事、大村秀章愛知県知事との会談(9月30日)で、総選挙で東京と大阪で互いの候補者を競合させない選挙区の「すみ分け」を合意。会談では憲法改定や規制改革の徹底などの共通政策も確認し、維新・松井代表は会談後に「希望とは、政策的にほぼ一致している」と話しました。

 維新は、「9条改正」を総選挙公約に初めて明記し、安倍首相の狙う改憲に協力する姿勢を強める一方、市民と野党の共闘を「野合」などとさかんに攻撃しています。

 希望と維新の選挙協力は、まさに安倍政権の「補完同盟」です。

 与党側は選挙後をにらみ秋波を送っています。

 「希望」は、今のところ公明候補がいる九つの小選挙区で立候補を見送っており、公明党にも配慮する姿勢を見せています。

東京都政でも公約投げ捨て

 小池知事は昨年7月の都知事選で「食の安全・安心」を掲げ、地下水中のベンゼンなどの有害物質濃度が基準値を大幅に超える豊洲の「無害化」を約束しました。しかし、その後「無害化」の方針を撤回し、築地市場の豊洲への移転の「基本方針」を密室で決めてしまいました。

 「東京大改革」の「一丁目一番地」は情報公開だとして、都政の「見える化」を公約したのに肝心な部分は隠し続けています。その典型が、豊洲移転の「基本方針」を決めた経過を記した公文書=議事録問題。8月10日の記者会見で議事録がないことを追及された小池氏は、「文書の不存在であると。それは(私が)AI(人工知能)だから」と無責任な姿勢に終始。「豊洲無害化」や情報公開公約への重大な裏切りへの無反省な姿勢は、都民やメディアの厳しい批判を浴びました。

 日本共産党は、豊洲移転の補正予算案の徹底審議のため、予算特別委員会と常任委員会への小池知事の出席と質疑を求めましたが、小池氏が立ち上げた都民ファーストの会と公明党が拒否し、実現しませんでした。

 こんな小池知事の姿勢や都議会の実態に、「日経」(9月5日付)社説も「これでは『小池ファースト』にすぎないだろう」と批判。さらには、都民ファーストの会の都議2氏が離党を表明した記者会見(5日)では、小池氏ら一部の執行部による同会代表の交代や情報公開の公約をほごにしたやり方に、「ブラックボックスそのものではないか」(音喜多駿氏)との批判が飛び出す事態となっています。離党した都議らは「都政に専念するとして都民ファーストの代表を辞めたのに、国政政党の代表になるのはおかしい」とも指摘しています。

顔ぶれは自民中枢、ウルトラ右翼

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