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2017年7月10日(月)

自由脅かす政権打倒を

学者の会 大学人と市民のつどい

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(写真)発言を聞く「大学人と市民のつどい」参加者=9日、東京都新宿区

 「安全保障関連法に反対する学者の会」は9日、東京都新宿区で「自由が危ない 表現・思想・学問の自由」と題した大学人と市民のつどいを開きました。約650人が参加し、暴走する安倍自公政権の打倒を訴えました。

 同会発起人の広渡清吾・東京大学名誉教授が開会あいさつ。「民意を無視して行政を私物化し、共謀罪などで市民の自由を脅かす安倍政権を取り換えよう」と述べました。

 中野晃一上智大学教授、高山佳奈子京都大学教授ら大学関係者やジャーナリスト、市民団体の代表がリレー発言。

 「未来のための公共」の馬場ゆきの氏は「自由を守ろう、政治を変えようと声を上げる、その権利を行使しよう」、最低賃金1500円の実現を掲げる「エキタス」の永田爽真氏は「自由を取り戻すため、お金と時間に余裕を持てる社会にしよう」、「安保関連法に反対するママの会」の長尾詩子氏は「女性や子どもの権利を守るために、平和・憲法を守ると発信し続けたい」とそれぞれ訴えました。

 早稲田大学有志の会の小原隆治氏は「共謀罪法廃止へ、護憲野党と市民の共闘をさらに推し進めよう」と呼びかけました。最後にまとめの発言にたった佐藤学・学習院大学教授は「森友・加計問題で安倍政権への市民の怒りが広がり、都議選で自民党は惨敗した。今が攻めどきだ。学者と市民が手を取り、共謀罪法を廃止へ追い込もう」と訴えました。

 つどい参加者の多数は、同日夕に新宿区内開かれた街頭宣伝デモに合流しました。

安倍暴走政権 学者・作家が告発

中野晃一氏・吉岡忍氏らトーク

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(写真)学者や市民の発言を聞く参加者=9日、東京都新宿区

 9日に早稲田大学で開かれた「大学人と市民のつどい」のリレートークでは、学者や作家、ジャーナリストがそれぞれの専門分野や言論・表現活動の視点から、安倍政権の暴走の危険を告発しました。

 中野晃一上智大学教授は、日本人は絶対的価値である「自由」や「規範」より、「社会的平等」や「まともな政治」を重視する傾向があり、「秘密保護法や安保法より森友・加計疑惑など“政治とカネ”の方が一気に火がつく」と指摘。「自由」や「権利」は当然の価値観だと繰り返し訴える必要性を語りました。

 岡野八代同志社大学教授は、フランス人は他人の意見ではなく自分の良心に従って生きることが自由だととらえており、それを保障するのが公共性だと強調しました。

 高山佳奈子京都大学教授は、参院の委員会採決をせず「中間報告」という手法で強行された「共謀罪」法は国会法に照らして「有効に成立していない」と批判。犯罪の実行前に「頭の中」を処罰する点や、テロが対象になっていないことなど法律の諸矛盾を指摘し「真実を多くの人に伝えていくべきだ」と訴えました。

 青井未帆学習院大学教授は、改憲をめぐり安倍首相らの「自衛隊を書き込むだけ」という説明を批判。9条に書き込めば、これまで政府が内閣の「一般行政事務」(73条)の一つと説明してきた自衛隊とは異なる存在となり、軍法会議の可否などさまざまな軍事的な問題が発生すると指摘しました。

 作家の吉岡忍日本ペンクラブ会長は、島崎藤村、石川達三、川端康成の作家としての軌跡を紹介。「近代の日本文学は『時代の光景』を描きだそうと苦闘し一人ひとりの想像力を狭くしてはならないと訴えてきた」と語りました。

 ジャーナリストの金平茂紀氏は、マスメディアは安倍政権の言論介入の被害者とばかりいえず「共犯者」ともなっていると指摘。都議選最終盤、安倍首相の秋葉原での街頭演説で起きた「安倍やめろ」コールが夜の放送で消されたことなどを挙げ報道の自由の危機を警告しました。


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