「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年6月28日(水)

都議選 記者座談会 メディアも「読めない」激戦

「自民に腹立つ」 「共産党しかない」

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 東京都議選(7月2日投票)は、大激戦のまま最終盤に突入しました。最終盤の情勢をどう見るか、都議選を取材する記者が話し合いました。

  投票日まであとわずか。情勢の激変のまま、最終盤に突入したというのが率直なところだね。

  今週、各メディアが発表した世論調査では、安倍内閣支持率が急落した。首相が「熟読したら」といった「読売」さえ、都内の有権者で支持39%、不支持50%と逆転した。

  「共謀罪」強行や9条改憲発言、加計・森友疑惑など国政私物化に対する国民の怒りが沸騰している。

  世田谷区の里吉ゆみ候補の街頭演説をじっと聞いていた男性は「ずっと自民党を支持してきたが、安倍首相には腹を立てている」と怒り、共産党支持を約束した。足立区では、壮年の男性が区議事務所に入ってきて「自民党に間違いを気づかせるためには、共産党を応援するしかない」と語った。

  当の安倍首相は、告示から4日目、ようやく文京区の屋内演説会であいさつしたが、「印象操作のような質問があると、つい私も」といった途端、「印象操作じゃないんじゃないの」と女性からヤジが飛んだ。

  自民、公明はまったく国政を語れず、小池百合子都知事(都民ファースト代表)も、「忖(そん)度(たく)政治」批判はするが、選挙協力する公明党を気にしてか、安倍自公政権批判はしない。

  都議選で、安倍自公政権を真正面から批判しているもっとも有力な政党は、日本共産党という状況だ。“安倍自公政治への批判の声を託せるのは日本共産党だ”という流れができる可能性が生まれている。

  その可能性を現実のものにできるかどうかが、最終盤、勝利へのカギになるね。

首相が電話(自民) 「何回も来た」(公明)… 「共産党シフト」激烈

自公も必死 上回る奮闘がカギ

写真

(写真)法定ビラを配布し、政策を訴える党後援会の人たち=27日、東京都江東区

  日本共産党の街頭演説がどこでも盛況だ。若者やサラリーマンもビラをよく受け取り、訴えに足を止めるようになった。

  渋谷区で街頭演説を聞いた連合組合職場の男性(23)が、「これまでは他党に入れていたけど、これから共産党に入れる。共産党が躍進すれば安倍政権を倒す野党共闘が進むと思う」と語っていた。

  狛江市でも「野党共闘支持」を語る男性(39)が、「今回は共産党」と自ら宣伝に加わっていた。

一票託す先模索

  自民党支持者の中には、地域の農業や商店街を守ってきた人たちも多い。そういう人たちが今、安倍自公政権の国政私物化と聞く耳を持たない暴走政治に失望し、一票を託す先を模索している。

  世論調査でも、まだ投票先を決めていない有権者が50%超というのは驚きだ。普通は4割程度だからね。どの選挙区も、これからの頑張りが、文字通り勝敗をわけるね。

  共産党の攻勢的な選挙戦に危機感を抱き、自・公両党とも必死の選挙戦を展開している。ある選挙区ではメディアも「読めない」と語るほどの一票を争う激戦になっている。

  選挙戦で、自公は国政問題を語ることができず、「国政と都政は別」と言い訳したり、「国政のことばかり語っている候補者もいる」と“逆切れ”気味だ。

  それだけに自民党は業界団体を締め付け、組織固めを図っている。民医連の事業所にまで自民党が訪ねてきた例もある。政権政党の必死さだから、決してあなどれない。

写真

(写真)電話で支持を呼びかける人たち=東京都文京区

  安倍首相自ら、JA東京中央会長など業界団体関係者に電話をかけ、「都議選はよろしく」と訴えているそうだ。26日の文京区の自民党の演説会では、区長が「首相からの留守電が入っていた」と暴露した。

  公明党は全国動員をかけて支持拡大に奔走している。共産党支持者からも「公明党が何回もきた」との声があげられている。

  公明党の口汚い共産党攻撃が目に余る。安倍政権批判が強まるもとで国政では逆風、都政でも自民党とともに悪政推進の張本人だけに矛盾を抱えている。共産党攻撃に活路を見いだすしかないんだ。

  どこでも共通するのは共産党追い落としの動きだ。公明新聞は連日、「共産と競る」と書き、自民もある区の候補の出陣式で、同党幹部が「共産党に追いまくられている」と陣営にハッパをかけていた。

  ある選挙区では自ら候補者を出さない公明党が、選挙協力する都民ファーストとともに自民党に票を回すことを決めたという話も伝わってきた。露骨な共産党落としシフトだ。

  多くの選挙区で、自公と一票を争うしれつな選挙戦になっている。共産党が勝利するためには、掛け値なしに、自公を凌駕(りょうが)する取り組みが必要だ。

都ファ矛盾深刻

  都民ファーストの会は、国政を語らないだけでなく、「見える化する」(小池知事)といいながら、看板政策の豊洲移転問題について小池知事自身の態度表明にもいっさい触れていない。

  小池表明については「築地ブランドを守る」「築地に市場機能を残す」という点は評価できるが、豊洲移転では「食の安全・安心」と両立しない、「築地ブランドを守る」ということとも両立しないという二つの問題点がある。

  都民ファーストにとっては豊洲問題は最大の目玉だったのに、こういう矛盾に満ちた対応しかできない。深刻な弱点になっているね。

  「古い議会を新しくするチャンス」(小池知事)といいながら、「古い議会」の権化である公明党と選挙協力していることも説明がつかない。

数日間悔いなく

  “安倍政権の怒りは都議選で晴らす”“きたる総選挙勝利の流れを東京からつくる”は、全国の党員、後援会員、支持者の共通する思いになっている。

  17議席を何としても確保し、新たな議席を増やす―勝利への道を切り開きたい。そのためには、「国政を私物化し、憲法を破壊する安倍自公政治を終わらせるための一票を共産党候補者へ」「大規模開発優先の都政のゆがみをただし、福祉・くらし優先の都政実現の願いを託す一票を共産党候補者へ」との訴えを全有権者規模で届けきるかにかかっている。

  残る数日間、宣伝、対話・支持拡大、やるべきことをやりきろう。悔いなくたたかいぬいて、必ず勝利を勝ち取ろう。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって