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2017年6月7日(水)

“パリ協定の責任から逃れるな”

島しょ国、米に迫る

初の国連海洋会議開幕

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 【ワシントン=池田晋】海の保全や、海洋資源の持続可能な利用などについて対策を話し合う国連海洋会議が5日、ニューヨークの国連本部で開幕し、地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」からの離脱方針を表明した米国に対し、気候変動に対する責任を果たすよう、島しょ国から要求が相次いで出されました。

 9日まで5日間の予定で開催される同会議は、各国政府代表から国際金融機関、非政府組織、市民社会までが参加する、海洋問題に関する初の大規模なものです。

 国連のグテレス事務総長は、海洋は「気候変動に対する極めて重要な緩衝材であり、持続可能な開発への巨大な資源だ」と指摘。一方、汚染や資源の乱獲、気候変動の影響で健全性が損なわれつつあるとして、「われわれは長期的な地球規模の大惨事を阻止するため、短期的な国家利益は脇に置かなければならない」と国際協調を呼びかけました。

 太平洋のミクロネシア連邦のピーター・クリスチャン大統領は、「気候変動やパリ協定を射程外にして、海洋とその健全性を語ることは難しい」と同協定の意義を強調。「米国に一国家として気候変動や、私たちの海のために実行可能なことを行うよう求める」と気候変動問題への関与を縮小しないよう要求しました。

 同じく太平洋の小さな島国ツバルのエネレ・ソポアンガ首相は、海水温の上昇がサンゴ礁の白化や海面上昇につながり、同国の暮らしを脅かしている現状を報告。名指しは避けつつも、「いかなる国もパリ協定の責任から逃れるべきではない」と、米国の離脱方針を批判しました。

 国連海洋会議 世界環境デー(5日)と世界海の日(8日)に合わせて開催された、海洋問題に関する初の国連会議。2015年に193カ国により採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」に基づく取り組みで、最終日に「行動の呼びかけ」と題する成果文書を採択します。


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