2017年5月19日(金)
保険使わぬよう誘導
自動車事故時 大門氏が指摘
|
日本共産党の大門実紀史議員は18日の参院財政金融委員会で、事故が発生しても自動車保険を使わないよう誘導する仕組みが作られているとして、「本当に顧客のニーズに沿っているのか」とただしました。
大門氏が取り上げたのは、自動車保険の「事故あり等級制度」という仕組みです。事故を起こして保険金を受け取ると、その後の保険料が無事故の人に比べ割高になるため、損害額によっては保険を使わない方が有利に働くよう設計されています。
大門氏は、十数万円の損害の場合、保険を使わずに自己負担で直した方が安くなるケースがあることを指摘。保険会社と契約者全体の関係でみれば、保険が使われなかった分だけ保険会社の利益になるとして、「『事故のない人』『事故を起こした人』を対立させながら結局、もうけたのは保険会社ではないか」と提起しました。
麻生太郎財務相は「手口としては分かりやすい」と答弁。大門氏は、制度の導入で保険会社の収益が赤字から黒字に転じていることも示し、制度を見直す余地がないのか検討するよう求めました。