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2017年3月24日(金)

ロンドン中心部でテロ

国会近くで3人死亡

実行犯は射殺 関与容疑の7人拘束

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 【パリ=島崎桂】英ロンドン中心部の国会議事堂周辺で22日午後2時40分(日本時間同日午後11時40分)ごろ、男が乗用車で通行人を次々とはねた後、付近にいた警官を刃物で襲う事件が起きました。これまでに警官1人を含む3人が死亡、少なくとも40人が重軽傷を負いました。英警察は実行犯の男を現場で射殺。テロ事件と断定し、捜査を続けています。


 報道によると、男はウェストミンスター橋から議事堂に続く道で複数の通行人をはねた後、議事堂の鉄柵に衝突。下車した後に、取り押さえにきた警官2人のうち1人を刺殺しました。

 現場に居合わせた男性は英BBCに対し、「乗っていたバスが突然停車した直後に大勢の悲鳴が聞こえた。道の反対側を見ると、地面に複数の人が倒れているのが見えた」と語りました。

 捜査当局は実行犯の身元を特定し、「イスラム過激主義に感化された」単独犯の犯行とみていますが、氏名や国籍など詳細は明らかにしていません。アジア系の男との目撃証言もあります。当局はこのほか、事件に関与した疑いで計7人を拘束しました。

 議会内には当時、議員や職員ら約1000人がいましたが、事件発生直後に議事を中断し、議会出入り口を一時封鎖。周辺一帯の地下鉄や道路も封鎖されました。

 メイ英首相は議事堂から首相官邸に移動し、閣僚や治安当局による緊急会議を招集。「病的で邪悪なテロ攻撃」が「自由や民主主義、表現の自由などの価値を襲った」と強く非難しました。

 ロンドンのカーン市長は犠牲者を追悼した上で、「ロンドン市民は決してテロに惑わされない」と強調。警官隊を増派するなど市内の警備を強化しました。

 負傷者にはフランス人高校生3人(うち2人が重体)や韓国、ルーマニアからの観光客が含まれています。これまでのところ、日本人の被害は確認されていません。

 ロンドンでは2005年、英国籍のイスラム過激主義者による地下鉄やバスを狙った同時多発テロが発生し、52人が死亡、700人以上が負傷しました。英国ではその後もテロ計画が相次ぎ、ロンドン警視庁は今月初め、同国治安当局が13年以降に「13件のテロ攻撃を阻止した」と発表していました。


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