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2016年12月6日(火)

オーストリア大統領選

統一候補 極右阻む

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 【パリ=島崎桂】オーストリアで4日、大統領選決選投票の再投票が行われ、極右阻止の“統一候補”ファンデアベレン氏(72)=左派「緑の党」前党首=が約54%を得票し、勝利を確実にしました。対立候補のホーファー氏は、反移民を掲げる極右・自由党に所属。欧州で戦後初となる極右大統領の誕生は阻止されました。

 ファンデアベレン氏は選挙戦で、「多様で開かれた社会」の実現を訴え、移民問題を機に不信が高まっている欧州連合(EU)とも良好な関係を維持すべきだと主張。当選を受け、「平等と自由、連帯の価値を守る」と述べ、改めて「親欧州のオーストリア」を求めました。

 一方、国内の反移民感情に乗って支持を伸ばしたホーファー氏は、「ファンデアベレン氏の勝利を祝福する」と敗北を認めました。

 オーストリア大統領は議会解散権限を持ち、ホーファー氏勝利の場合、早期の解散・総選挙に打って出る可能性もありました。

 極右阻止で一致する与野党はファンデアベレン氏支持で足並みをそろえ、ホロコースト(ナチスによる大量虐殺)の生存者らも極右台頭を阻むよう呼び掛けました。国民の関心は高く、投票率は約74%に達しました。

 今年5月に行われた決選投票ではファンデアベレン氏が50・3%の得票で勝利したと発表されましたが、憲法裁判所は開票作業に不正があったとして再投票を命じていました。


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