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2016年11月18日(金)

日本共産党第7回中央委員会総会

志位委員長の結語

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 日本共産党が15、16の両日に開いた第7回中央委員会総会で、志位和夫委員長が行った結語は次のとおりです。


 みなさん、2日間の会議、おつかれさまでした。

 私は、幹部会を代表して、討論の結語を行います。

大会決議案は、大きな展望と確信を広げている

 2日間で34人の同志が発言しました。どの発言も、大会決議案、「大運動」の成功を訴える特別決議案を正面から受け止め、深める発言であり、たいへん豊かで充実した、そして明るい討論になったと思います。

 全国では、リアルタイムのインターネット中継で、1万1000人あまりが報告を視聴しました。700通を超える感想文が寄せられています。

 討論でも感想でも、多くの同志が、決議案に対して「ワクワクする」という感想を寄せています。発言では、「スケールが大きいけれど現実感がある」という感想も出されました。決議案では、世界でも日本でも、スケールの大きい提起をしているけれども、決して大言壮語ではなく、現実としっかりかみ合っているという感想だと思います。大会決議案は、全体として、大きな展望と確信を広げていると思います。

 今回の大会決議案に対しては、メディアも注目していますが、他の野党からも反応が寄せられています。ある野党の国会議員からは、「素晴らしい。期待しています」というメールが届きました。わが党の大会決議案に、他党議員から歓迎の声が寄せられたのは、初めてのことであります。

みんなの力で「日本の政治の新しい時代」を開いた

 大会決議案に対する受け止めのいくつかの特徴点について、重要だと感じたことをのべておきたいと思います。

 決議案は、第1章で「日本の政治の新しい時代が始まった」と規定づけ、「野党連合政権をつくろう」と呼びかけました。この呼びかけにたいして、討論のなかで、「実践がつくりあげた感動的な決議案だ」との感想が語られましたが、3年間の全党の実践、全党の奮闘によって、「新しい時代」を開いたことへの感動と確信が全国からもたくさん寄せられています。みんなの力――全党の力、野党と市民の共同の力によって「新しい時代」を開いた。ここに確信をもって前進したいと思います。

 決議案は、野党と市民の共闘について、「前途には曲折と困難も予想されるが、この動きには大きな未来がある」とのべています。そのことは発言によってたいへん豊かに裏づけられました。新潟県からは、県知事選挙で見事な勝利をかちとった経験が語られました。沖縄県からは、この間の「オール沖縄」の画期的な前進について報告されました。福岡県からは、衆議院福岡6区補選のたたかいのなかで広がった共闘について語られました。香川県からは、参議院選挙で共産党公認候補を野党統一候補としてたたかい、その後も共闘の流れが広がっていることが報告されました。

 参議院選挙後も全国で共闘の流れが広がっています。始まった野党と市民の共闘は、今後さまざまな曲折や困難があったとしても、大局で見れば、後戻りすることは決してない。そのことが討論を通じても浮き彫りになったと考えます。

世界の動き、日本の情勢の大局が浮き彫りに――党綱領の生命力の発揮

 決議案は、第2章、第3章で、世界の動き、日本の情勢について、党綱領にもとづいて踏み込んだ解明を行い、日本共産党の役割を明らかにしています。

 発言でも感想でも、世界と日本の情勢が響きあっていることへの確信がたくさん語られています。決議案では、「核兵器のない世界」をめざす画期的な動き、欧米での格差と貧困を是正し平和を求める新しい動きについて明らかにしましたが、日本の私たちのたたかいは、こうした世界の平和と進歩の流れと響きあい、その一翼を担い、促進している。日本の私たちのたたかいは孤立したたたかいではなく、世界の平和と進歩の流れの有力な一翼を担っている。そのことが多くのみなさんに確信をもってつかまれています。

 それから、「世界はどうなってしまうのか」という不安もあったけれども、決議案を読んで大きな希望が見えてきたという感想が寄せられています。また、「安倍政権の悪政の強行が続く」という押された気分があったけれども、強権政治は自民党政治の「二つの異常」の行き詰まりのあらわれだと、大きな視野でとらえることができて、展望が開けてきたという発言もありました。世界の動きでも、日本の情勢でも、表面だけで見ますと、いろいろな逆行や逆流もあります。しかし、大局で見るならば、歴史の本流が前進している。その大局が、決議案では浮き彫りにされています。

 ここには党綱領の生命力の発揮があるということを強調したいと思います。すなわち、情勢を、ある一断面でなく、歴史の大きな流れの中でとらえる。また、情勢を、表面だけでなく、社会の土台からとらえて、その矛盾をつかみ、展望をつかむ。世界論でも、日本の情勢論でも、大会決議案にはこの姿勢が貫かれていますが、その根本には党綱領のもつ生命力があります。

党建設――「『重く苦しいもの』でなく、ワクワクする気持ち」という感想が

 決議案では、第4章、第5章で、選挙方針、党建設の方針を明らかにしましたが、この部分も、討論で深められました。

 決議案では、いまなぜ党建設かについて、その歴史的意義を三つの角度からつっこんで明らかにしました。全国の地区委員会の進んだ経験に学んで、活動の強化方向を示しました。6000万人の労働者階級、若い世代のなかに党をつくる――世代的継承という点でも、全党の経験に学んで、新しい活動方向を提起しました。

 総会での討論や、全国からの感想で、党建設についても、「ワクワクする気持ちで受け止めた」という声が寄せられたことは、たいへんにうれしいことであります。一つの感想を紹介します。

 「党建設の提起は、『重く苦しいもの』と受け止めることがなくはありません。しかし、報告を聞き、私の支部の、私自身の入党した思いを達成する、私自身の『大運動』だと、ワクワクする気持ちです」

 もともと、党を強く大きくするというのは、一人ひとりの党員にとって、それがかなった時は、大きな喜びとなると思います。この同志は、「私自身の入党した思いを達成する」という言葉を使っていますが、一人ひとりの党員が、自分の入党した思いを語り、同じ志をもつ仲間を増やしていく、これは本来、大きな喜びだと思います。本来、そういうワクワクする、喜びある仕事が、党づくりなんだということも、感想で寄せられている。決議案の第1章、第2章、第3章の内外情勢論の全体を受けて、党建設が提起されていることもあって、党建設の方針もワクワクした気持ちで受け止められている。これはたいへん大事な点だと感じました。

95年の党史の概括、100周年への抱負――大きな歓迎で迎えられている

 決議案の第6章――95年の党史を概括し、党創立100周年への抱負をのべた章には、大きな反響が寄せられています。

 決議案では、95年の党史をふりかえって、歴史が決着をつけた三つの問題――戦前の天皇制の専制政治・暗黒政治とのたたかい、戦後の旧ソ連などの覇権主義とのたたかい、「オール与党」体制とのたたかいの到達点を明らかにしています。95年の到達点にたって、将来を展望すると、実に見晴らしがよくなっている、晴れ渡っている、先々がよく見えるようになっている。決議案では、その到達点にたって、党創立100周年に向けての呼びかけを、行っています。

 この章については、「わが党の役割を心底誇らしく思った」、「世界の最前線に立っていることを自覚し、党を強く大きくするために頑張る」など、大歓迎する声がたくさん寄せられています。

 以上がおもな特徴点ですが、大会決議案が、大きな歓迎をもって迎えられ、党に新たな活力をつくりだしつつある。このことは間違いなくいえると考えます。

 (つづいて志位委員長は、中央委員会総会で寄せられた意見をふまえて、大会決議案の修正・補強に関する提案を行いました。また、総会で出された決議案にかんする質問に対して、回答しました)

 全体として、大会決議案は、「日本の政治の新しい時代」の始まりという情勢のもとで、世界の動きを大きくとらえながら、日本の社会変革の前途を明らかにした文書として、全党討論にふすにふさわしいものになったと思います。

大会決議案を全党の英知を結集して練り上げる

 つぎに、党大会にむけた活動について報告します。党大会にむけて、つぎの二つの大きな仕事をやりあげていくことを訴えます。

全党討論の土台――すべての支部で決議案を討議しよう

 第一の仕事は、大会決議案を、全党の英知を結集して練り上げることであります。

 まず強調したいのは、すべての支部で決議案を討議することが、全党討論の土台だということです。大会にむけた支部総会は、決議案を練り上げていくうえで、最も基本的かつ正規の場になります。決して実務的な会議に終わらせず、時間をとって決議案の討論をしっかり行うことを呼びかけます。毎回の支部会議での繰り返しの討論で深め、練り上げることも訴えたいと思います。

大会決議案、特別決議をすべての党員に届け、みんなが参加する党をつくろう

 その前提として、大会決議案、特別決議を、すべての党員に届けきる仕事にすみやかに取り組み、やりとげることを訴えます。この総会で採択されれば、中央として、全党員に大会決議案、特別決議を送る措置をただちにとります。この仕事も実務の仕事にしないで、党員の状況、願い、悩みなどをよくつかみ、すべての党員が参加する党活動をつくる運動として取り組みたいと思います。この機会に、これまでさまざまな事情から党活動に参加できていない同志のところにも訪問し、みんなが参加する党をつくろうではありませんか。

「全党員が読了することを基本に」――党の質を変えるとりくみ

 大会決議案、特別決議は、「全党員が読了することを基本にする」、ということを強調したいと思います。大会決議案は、一定の分量がありますが、個々の項、節は、端的、簡潔に書かれています。読み始めれば一気に読めると思います。この文書を全党員が読めば、決議案の政治的・理論的水準が、全党の共通の水準になります。それは党の質を変えることになるでしょう。読了への挑戦を基本としたいと思います。

 同時に、大会決議案と特別決議を提案・説明した幹部会報告――3時間の報告ですが、これを視聴すれば読了とみなすことにします。これも、あわせて取り組みたいと思います。

 それから、全党員の読了を促進するうえで、指導的同志が率先して読了することを呼びかけます。県・地区役員、地方議員、支部長は、大会決議案と特別決議を11月23日までに読了し、全党員読了と全党討論のけん引車になることを呼びかけるものです。

 党大会まで、ちょうどあと2カ月です。2カ月をかけて、決議案を全党の英知を結集した民主的討論で練り上げるのは、日本共産党の誇るべき伝統であります。みんなの力で決議案をよりよいものに仕上げようではありませんか。

「第27回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」の目標を必ず総達成しよう

 第二の仕事は、「第27回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」を必ず成功させることであります。

 「大運動」の成功を訴える特別決議案の提案報告では、「寝ても覚めても『大運動』と、脇目も振らず突き進もう」と、ここで目標の総達成にむけて「ギア・チェンジ」をやろうと訴えました。これはみんなの合言葉になりました。

「大運動」成功へ――大会決議案を縦横に活用しよう

 「大運動」を成功させるうえで、大会決議案を縦横に活用することを、訴えたいと思います。

 大会決議案の意義は、党内の意思統一の文書にとどまるものではありません。随所で国民への呼びかけを行っています。まず冒頭で、「野党と市民の共闘をさらに大きく発展させ、安倍政権を打倒し、自民党政治を終わらせ、野党連合政権をつくろう」と、国民への呼びかけを行っています。安倍政権の暴走政治とのたたかいの課題も、そのすべてが国民へのたたかいへの呼びかけです。また、決議案は、今日の世界で起こっている新たな動きを踏み込んで解明し、国民が切実な関心を寄せている問題で、わが党の回答を示しています。

 この決議案の内容を、国民に広く語っていこうではありませんか。「綱領を語り、日本の未来を語り合う集い」では、綱領とともに、大会決議案は、党の姿を丸ごと語るうえでの最良の文書となると思います。野党と市民の共闘をともに進めてきた人々にも、この内容は広めていきたいと思います。

 さらに、大会決議案の党建設の章(第5章)は、大会を待たずに実践し、「大運動」を進める党建設上の指針ともしていきたいと思います。決議案が明らかにした党建設の三つの歴史的意義、進んだ地区委員会の経験、世代的継承の活動方向などは、どれもが「大運動」を進める指針ともなります。

 大会決議案を縦横に生かして「大運動」を成功させようではありませんか。

「第26回党大会期の活動の総仕上げ」、「大会決議案実践の第一歩」

 いま一つ、強調したいのは、「大運動」の意義の問題です。

 6中総決定では、「大運動」の意義として、「第26回党大会期の活動の総仕上げ」ということを強調しました。今回の7中総での大会決議案を踏まえて、「大運動」の意義を、「第26回党大会期の活動の総仕上げ」であると同時に、「大会決議案実践の第一歩」と位置づけて、大会後の活動を大きく展望した運動として、その意義づけをさらに高め、成功に導きたいと思います。

「党機関の長がやり抜く構えを固める」――中央役員が先頭に立ち、責任を果たそう

 「大運動」の成功の条件は大いにあることが、討論で豊かに深められました。

 『JCPマニフェスト 日本共産党綱領』のパンフレットが威力を発揮しています。討論では、このパンフレットを活用し、「綱領を読んで得心して入党してくる」という経験が各地から語られました。綱領が入党運動でも直接に力を発揮しています。これは新しい綱領の力であり、また綱領と情勢との響きあいが起こっていることを示すものであります。

 6中総の結語では、「党機関の長がやり抜く構えを固める」――ここに「大運動」の成否を分けるカギがあるということを訴えましたが、この総会の討論でも、この点が深められたと思います。ある県委員長の発言で、「最大の弱点である党員拡大に立ち向かううえで、自分自身に弱点があったと率直に自己批判し、何よりも自分自身が実践することが大事だと決意して、30代の女性に入党を呼びかけて党に迎えた」という経験が語られました。まず県委員長が、党員拡大の実践の先頭に立つところから姿勢を変えた。それが党全体の空気を変え、党勢拡大の前進の契機となったといった経験が語られました。「できない理由を並べるのでなく、どうしたらできるのかを考えよう」、そうした変革の立場で目標達成に向けて力をつくしている経験が語られました。

 まさにここに成否を分けるカギがあります。「党機関の長がやり抜く構えを固める」。この6中総での決意を、大会決議案を決定する7中総で、私たちの共通の決意にしようではありませんか。中央役員がやりぬく構えを固め抜いて、先頭に立って、責任を果たそうではありませんか。

決めた目標は必ずやり抜こう――文字通りの全党運動、全支部運動に発展を

 最後に訴えます。

 決めた目標を必ずやり抜きましょう。

 特別決議案では、すべての支部が担えば荷は軽い、一挙にできるということを強調しています。一つの支部に平均すれば、「1人の党員、1人の日刊紙読者、5人から6人の日曜版読者」を増やせば、目標は達成できるのです。全党運動、全支部運動にすれば、必ず目標は達成できます。

 「大運動」期間はあと2カ月半あります。この2カ月半の間に、「大運動」を、文字通りの全党運動、全支部運動に発展させて、必ず目標を達成し、来たるべき党大会を大成功に導こうではありませんか。そのことを最後に訴えて結語とします。頑張りましょう。


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