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2016年10月19日(水)

南スーダン 北東部で戦闘 死者60人以上

反政府派「政治的解決ない」と表明

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 南スーダン北東部のマラカルで14日夜、政府軍と反政府派の激しい戦闘があり、政府軍報道官は16日、少なくとも反政府派56人を殺害したと述べました。17日になって同報道官は現地メディアに対し、政府軍側にも4人の死者、22人の負傷者が出たことを認めました。(伊藤寿庸)


 ロイター通信によると、政府軍報道官のルル・ルアイ氏はこの戦闘について、政府軍陣地に対する反政府派による攻撃があったが「わが軍は彼らに重大な犠牲を与えて撃退した。56人以上の反政府派が死亡した」と述べました。

 反政府派はマラカル近くのラロの政府軍陣地を、14日に制圧したなどと発表していました。エチオピアのアディスアベバ滞在中の反政府派の副報道官ガトルアク氏は、ロイター通信の電話取材に、「政府がこの町から追放されたことを確認する。われわれの支配下にある」と述べました。

 同氏は「われわれは、(首都の)ジュバには一切の政治活動の余地はなく、一切の政治的解決策はないと悟った。国際社会や政府間開発機構(IGAD、東アフリカ諸国で作る地域機構)は、われわれを見捨てた。彼らは脆弱(ぜいじゃく)な和平合意を守れなかった」と語りました。

 他方で、政府軍報道官は「われわれは平和を支持している。平和を台無しにしているのは、リエク・マシャール(元副大統領)の下にある好戦派だ」などと非難しています。(17日、ラジオ・タマーズジ)

 南スーダンでは昨年8月の和平合意に基づき、今年1月にキール大統領派と、マシャール副大統領(当時)率いる反政府派との統一政府の樹立で合意しましたが、7月にジュバで両派による激しい戦闘が発生し、事実上の内戦状態に突入しています。

 現地メディアによると、北部の旧ユニティ州でも16日に政府軍と反政府派の衝突があり、現地の反政府派報道官は、政府軍兵士10人を殺害、反政府派兵士1人が死亡し、6人が負傷したなどと述べています。また反政府派は、北西部のワウで政府軍が先週、農産物を市場に運んでいた民間人9人を殺害し、略奪したと非難しています。


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