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2016年8月26日(金)

コロンビア内戦終結合意

対話4年 歴史的転換点に

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 南米コロンビア政府と同国の反政府武装集団コロンビア革命軍(FARC)は24日、和平交渉を続けていたキューバの首都ハバナで、内戦を終結させることで最終合意に達したと発表しました。中南米で最も長い戦争が、断続的に続いた4年の対話を経て終結し、コロンビアは歴史的な転換点を迎えました。(松島良尚)


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 内戦は半世紀にわたり、22万人以上の犠牲者と数百万人の強制移住者をもたらしました。

 双方の共同声明は、「紛争がもたらした巨大な苦しみの終わり」「われわれの歴史における新たな章の始まり」を強調。政府側交渉団のデラカジェ代表は、「戦争勝利の最善策は平和について語る席に着くことだった」と振り返りました。

 コロンビアの現地紙によれば、首都ボゴタでは24日、紛争終結を望む市民が市内各地に数百人規模で集結。最終合意の知らせに歓声を上げました。これらの市民グループは、政府が合意内容への信認を求めて10月2日に実施する予定の国民投票に向け、賛成のキャンペーンを繰り広げていく計画です。

 しかし、国民投票の行方は予断を許しません。犠牲者遺族の中にはFARCに対する処罰規定が甘いとする反発があります。8月の世論調査には、賛成多数のものもあれば、反対多数のものもあり、正反対の結果が示されています。

 2012年10月に始まった和平交渉は、キューバやノルウェーなどが仲介し、中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)など域内諸国が見守る中で進展しました。

 CELACは14年1月、和平交渉地であるハバナで開催された第2回首脳会議で、武力の不行使と紛争の平和的解決などの原則にもとづいて同地域を「平和地帯」と宣言する文書を採択。コロンビアの和平交渉を後押ししました。

 双方はこれまでの交渉で農地改革や武装集団メンバーの政治参加、麻薬関連の違法作物の栽培根絶、犠牲者への補償で合意し、FARCの解体や武器の放棄など紛争終結の一致を経て最終合意に至りました。


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