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2016年8月15日(月)

きょうの潮流

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 東京大空襲に匹敵する量の焼夷(しょうい)弾が落とされたといいます。終戦迫る8月2日の未明。多摩地域の拠点都市、八王子は約170機のB29爆撃機に襲われました▼雨のように降り注いだ爆弾の数は実に67万超。市民1人当たり約10発というすさまじい爆撃で街は一夜にして焼け野原と化しました。事前に「伝単」と呼ばれた空襲を予告する米軍のビラがまかれましたが、被害は甚大でした▼こうした全国各地への爆撃は8月15日の終戦直前までつづきました。14日には山口の岩国や光市、同夜から翌日未明にかけて秋田・土崎、群馬・伊勢崎、埼玉・熊谷、神奈川・小田原。なかなか降伏しない日本に対するいら立ちや催促の意味をこめ、それは“フィナーレ爆撃”と呼ばれました▼敗戦必至のなか、もっと早く降伏していたら…。沖縄戦や広島、長崎の原爆、各地の無差別爆撃も防げたかもしれない。しかし、これだけ痛めつけられてもなお、国民の多くは日本は負けないと信じていました▼八王子の郷土資料館では、毎年この時期に戦争について学ぶ企画展を開いています。この夏も親子連れが空襲の様子や戦前の教育を体験者から聞いていました。同じような催しは至る所で▼71年前のきょう、太平洋戦争は終結しました。アメリカは歓喜に沸く人びとが華やかな街にくり出し、日本には戦争が終わったことさえ知らず廃虚にたたずむ姿もありました。時の政権の暴走によってふたたび戦争の足音が聞こえる今、改めて平和の重みをかみ締めたい。


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