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2016年5月17日(火)

米陸軍・横浜ノースドック

横田基地ヘリが無通告訓練

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 横浜港の中心部を占拠する米陸軍・横浜ノースドック(横浜市)で、在日米軍横田基地(福生市など東京都多摩地域の5市1町)所属のUH1Nヘリコプターが、日本側に通告せず兵員のつり下げ訓練を実施していたことが、16日までにわかりました。訓練は、同基地の第459空輸飛行隊所属のUH1Nヘリコプターが4月25、29の両日実施したもの。同部隊は、今年2月になって、戦場での捜索救難任務など実戦部隊としての強化が図られています。

 訓練の実施について米軍からは、防衛省南関東防衛局、神奈川県、横浜市には事前に通告されていませんでした。横浜市は16日午前、南関東防衛局に対し、事実関係の情報開示と市民生活に影響を及ぼす米軍の運用について事前に情報提供するよう南関東防衛局に要請しました。

 在日米軍基地の情報を提供しているリムピースのホームページ「追跡!在日米軍基地」によると、29日午前に、UH1N1機がノースドック上空を旋回後、10メートルほどの高さをホバリングし、兵士1人をつり下ろした後、周辺を旋回し、再びつり下ろし地点で、兵士をつり上げる訓練を2回繰り返したとしています。

 在日米軍横田基地のホームページには、25日夜実施されたノースドック上空の訓練飛行での暗視ゴーグルを使用したつり下げ訓練の写真が掲載されました。

 在日米軍横田基地広報部は、ノースドックで両日、訓練を実施したヘリは、横田基地所属機だと認めました。


解説

戦争法で出撃基地として強化

 米軍横浜ノースドックでのヘリによる兵員つり下げ訓練の実施は、特殊作戦機CV22オスプレイ配備計画などとともに、戦争法のもとで在日米軍横田基地が、実戦部隊を最前線に投入する出撃基地として強化されつつあることを浮き彫りにしました。

 訓練を実施した第459空輸飛行隊は今年2月に入り、戦場に降下した兵士などを捜索し救難する能力を改善・強化するため、所属する4機のUH1Nのうち2機に、つり下げ式巻き揚げ機を装備。横田基地などで訓練を実施しています。4月25日の訓練について横田基地のホームページは、同飛行隊が「実際の世界での潜在的な緊急事態・作戦に備えるため、多数の想定で頻繁に訓練している」と繰り返し訓練していることを伝えました。

 日本側に事前通告しなかったことについて、横田基地広報部は「原則として運用管理上の理由で、航空機の飛行の詳細は、公表していない」と説明しました。

 実際、以前は公表していた横田基地所属のC130輸送機による編隊飛行や、海兵隊のMV22オスプレイの横田、厚木両基地(神奈川県)への具体的な飛来日時なども、基地機能が強化されるもとで、最近は事前に公表されず、実態が隠されてきています。(佐藤つよし)


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