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2016年4月6日(水)

インド 州議会選始まる

物価高 問われる右派政権

西ベンガル 左翼 巻き返し図る

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 インドで4日、東部のアッサム州、西ベンガル州の州議会選挙が始まりました。5月にかけて南部の三つの州・連邦直轄地域でも州議会選挙が行われます。5州での政治戦で、2014年に総選挙に勝利して誕生した右派のモディ政権は、この間の急速な物価高などの政権運営が問われることになります。 (伊藤寿庸)


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 モディ首相の出身政党インド人民党(BJP)は、昨年は首都デリー首都圏、東部ビハール州の州議会選挙で連敗。BJPを支えるヒンズー至上主義者を扇動した少数派イスラム教徒などへの迫害が、国民から批判されたことも一因でした。

 今回の選挙では、全国的に物価高が問題になっています。モディ氏が14年5月に政権に就いてから、教育費は13%、住宅費は10%、医療費は14%上昇しました(ロイター通信が報じた政府統計の消費者物価指数)。都市部に住む中産階級の投票動向を左右すると指摘されています。

干ばつで不作

 農民は、干ばつによる不作続きで債務を苦にした自殺者が各地で続出しており、政権批判が強まっています。

 モディ政権が進める企業の活動をしやすくする労働法改悪などの諸政策をめぐっては、12の労働組合全国組織が共闘し、昨年9月2日に約1億人が参加する大規模なゼネストを実施しました。ゼネスト後、政府は交渉の席に着いたものの労働者の要求に応えようとしてきませんでした。

 現在国民会議派が州政権を握るアッサム州で、BJPは初の政権奪取を狙っています。地元政党アソム人民会議(AGP)などと組み、モディ首相も複数回訪問するなど極めて重視した取り組みを進めています。

 アッサム州以外の州では、BJPの地盤が弱く同党の大規模な立候補はありません。

 西ベンガル州では、5年前に政権を握った草の根会議派(TMC)のもとで、反対政党への暴力的な迫害、汚職腐敗などが横行してきました。

立候補調整も

 前回政権を失ったインド共産党(マルクス主義)などで作る左翼戦線は、今回初めて国民会議派との間で事実上の立候補調整を行いました。かつては互いに主敵と見なしていた両党が、TMC打倒で協力する新しい事態です。5月5日まで6度に分けて地域ごとに投票がおこなわれます。

 このほか、左翼政権の5年ぶりの復活が期待される南部ケララ州や、同じく南部のタミルナド州、ポンディシェリ連邦直轄地域で5月16日に一斉に選挙がおこなわれます。


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