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2016年3月19日(土)

政府寄り記述に「修正」

集団的自衛権、領土問題… 高校教科書検定を公表

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 文部科学省は18日、来年4月から主に高校1年が使う教科書検定の結果を公表しました。地理歴史や公民の2教科の教科書では集団的自衛権の行使を容認する閣議決定や安倍首相が掲げる「積極的平和主義」、領土問題などで政府見解や方針通りの記述に「修正」されることになった事例が目立ちました。「政府見解に基づいた記述に」などとする基準改定後、高校教科書としては初の検定です。

 集団的自衛権の行使容認は、「現代社会」と「政治・経済」を申請した12点すべてが掲載。「現代社会」のある教科書では「平和主義を国是としてきた日本が世界のどこででも戦争ができる国になるのかもしれないね」の記述に、「生徒が誤解するおそれのある表現」と検定意見がつきました。「平和主義のあり方が大きな転換点を迎えているといえる」と「修正」されました。

 別の「現代社会」教科書では「積極的平和主義」について“憲法解釈を変更し、広範な地域で自衛隊の活動を認めようという考え方”としていた記述に、“生徒が誤解する”との検定意見がつきました。「国際社会の平和と安定および繁栄の確保に、積極的に寄与していこうとするもの」などと「修正」されました。

 また別の「現代社会」教科書では、「(憲法)第9条の実質的な改変」というタイトルに検定意見がつき、「自衛隊の海外派遣」に変更されました。

 2006年の教育基本法改悪で、教育の目標に「我が国を愛する態度を養う」ことなどを盛り込んだ第1次安倍内閣。再び首相となった安倍氏の“(改悪教育基本法の)精神で教科書を書き換えさせたい”という意向に沿って、文部科学省が14年1月、社会科と高校の地理歴史科と公民科の教科書検定基準を改定しました。


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