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2016年2月26日(金)

先の見えぬ事故現場

上空から本紙取材 5年経過の福島第1原発

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写真

(写真)事故前と、まったく異なる姿をみせる福島第1原発1〜4号機の原子炉建屋(手前右から1、2、3、4号機)。山側には、構内の森を伐採して設置された放射能汚染水タンクが並ぶ=25日(本紙チャーター機から、三浦誠撮影)

 東京電力福島第1原発事故発生から間もなく5年―。「しんぶん赤旗」は25日、本紙チャーター機で、先のみえぬ事故収束作業が続く現場を、上空から取材しました。(中村秀生)


 事故前は同じデザインで整然と並んでいた1〜4号機の原子炉建屋。爆発で建屋上部が吹き飛び廃虚のような姿をさらしていた1、3、4号機は現在、それぞれまったく異なる姿をしていました。

 現在も建屋上部の破壊された状況が目に付くのが3号機。そばには赤・白色のクレーンが見えています。1号機は、ガレキ撤去にむけ、白い建屋カバー内で作業が進んでいます。4号機には、原子炉建屋に覆いかぶさるように新たな構造物が作られ、まったく別の建物のようです。

 無残な状況が見えにくくなった現場。しかし、高い放射線量に阻まれ、作業は困難を極めています。取り出しが完了した核燃料は4号機の核燃料プール内だけ。溶け落ちた燃料デブリがどこに、どのような状態で存在しているのかさえ不明です。潮風にさらされ腐食による倒壊が心配される高さ120メートルの1、2号機排気筒にも近づけません。

 建屋山側には、構内の森を伐採して設置された約1000基の汚染水タンクが所狭しと並んでいます。高濃度汚染水が毎日500トン規模で新たに発生し、1000トンタンクが2日で満杯になる勢い。タンク容量はひっ迫しています。

 みえぬ廃炉の道。奪われた時間の重さが現場にのしかかります。


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